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壜の中の手記 晶文社ミステリ

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: 晶文社
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まさに奇想 ★★★☆☆
 奇抜なアイデア、ストーリーテリングの上手さが素晴らしいですね。最初の豚の島の女王などは、あまりに残酷で切ない愛の物語で、もう心から離れない。ブライトンの怪物など、こんなオチが来るとはとても思えなかったし、最後の死こそ我が同志など、本当に素晴らしい。一読の価値あり。是非呼んでほしい作品群。
奇想、読者を動かす ★★★★☆
 物語への助走部分が短い短編集って、100㍍ダッシュを繰り返しているようで忙しなくて、よっぽど面白くなくては読む気がしないのであるが、登場人物の味付けが冒頭からすんなり頭に入ってくる作家的な熟練度が心地良いから少々古びたネタながらついつい没頭して電車の中でも降りるの忘れて読み込んでしまうのである。いやはや。奇想がいきなり立ち上がる短編作家としての技巧が、そのまま洗練されてないワイルドさで迫ってくるのが凄い! こういう作品群&作家を発掘してくる編集者も凄い! まさしく晶文社ならではの作品であるなあ…良くも悪くもこういう変化球系の作品はここでしょ(^_^;)。

 1968年には死んでしまってるジェラルド・カーシュ。発表年度は1940年代が中心であっても、カーシュの寓話性はそのまま普遍性へと繋がり2002年の今に甦るスケールに「おお」と思わず作品解説を熟読してしまうのよね。そう、ミスター波瀾万丈=ジェラルド・カーシュ。不遇の晩年だった彼には、時代が早すぎたのかもしれません。ハーラン・エリスンらが熱烈な賛辞を送っているってのに納得だな。ブラッドベリら短編の名手と共通するコアな部分に共鳴してしまうのでありましょうねえ。

 個人的な好感度では、『ねじくれた骨』表題作『壜の中の手記』『時計収集家の王』などがお勧め。ミステリ好きにもSFマニアにも納得の異色中の異色12作品を収録。まさしく奇想、読者を動かす作品群にこの秋、どっぷりハマってみませんか。新しく始まった晶文社ミステリ。古いけれど新しい。