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オスロ国際空港/ダブル・ハイジャック [DVD]

価格: ¥3,990
カテゴリ: DVD
ブランド: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
Amazon.co.jpで確認
   リスクを伴う危険な取引など日常茶飯事の実業家トム・ミューレン(メル・ギブソン)。しかし9歳になる一人息子が誘拐され、FBIの救出作戦が失敗に終わったとき、彼は人生で最も危険な賭けに出る。
   この映画でギブソンが演じるミューレンは、いわゆる成り上がり者の実業家として描かれており、決してクリーンなだけの男ではない。周囲から疑惑や嫉妬の視線を受けることも多い彼に、観客はストレートに感情移入することは出来ない。しかし誘拐事件に巻き込まれた彼の立場には同情を禁じ得ない。それが“目には目を”のルールよろしく、身代金を懸賞金に転嫁してしまうあたりは、あっけにとられると同時に「周囲を押しのけて来たこの男だったら、そのくらいはやりかねないだろう」と納得してしまう。そんな二重構造の説得力を持つ作品である。(斉藤守彦)
出演作は多いものの代表作と言えるものがなかった不遇の時代の中で、埋もれた佳作がこれ ★★★★☆
James Bond役を降りて以降、Offerには不自由しなかったが、出演作のほぼ全てが興行的に結果を残せず、存在感が薄れていた70年代。
その不遇の時期に主演した異色Suspenseが今作。何が異色かと言うと、彼の主演作でありながらAction Sceneが殆どないから。
まぁBond時代から、この人はAction Sceneの殆どをStunt Man任せにしていたので、真のAction Starとは言えないが、
知性派、演技派と言う役者ではなかったので、こういう動きの少ない作品で個性が発揮できるのか鑑賞前は不安であった。

さて今作だが当然の事ながら、America、Europeでは全くの不入り。
私の住む大阪では北野劇場にてRoad Show公開されたものの僅か1週間で打ち切られたのだが、だからと言って面白くないのかと言うと、これが中々の代物。
尺が90分と短い上、それなりに見せ場豊富であるため、観客を退屈させる事がない。
昨今のCG塗れのド派手な作品とは違い、Story展開は地味ではあるが、Realism溢れる雰囲気の中、キャスパー・リード監督の歯切れの良い演出により
終始緊迫感を感じながら鑑賞する事が出来る。
特に、やることなす事犯人側に筒抜けだったのは...だったからというEpisodeはこの作品の売りでもあるが、
追う側に犯人側のSpyが潜んでいたとか言う在り来たりな物ではなく、『えぇ−、ホンマかいな』と何故か新鮮な思いを抱かせるEpisodeでGood。

但し、「ダブル・ハイジャック」と言うTitleにはチト問題あり。
実際は2つの事件(飛行機乗っ取りと英国大使館人質立て籠もり)が同じ犯人Groupにより同時に起こったのであり、飛行機が2機乗っ取られた訳ではないのでご注意を。

それと珍しくDVD Packageの絵柄が公開時のチラシよりもカッコイイのには驚いた。
'70年代映画らしく全編シリアスでリアル、じっくり描かれる交渉過程。クライマックスの意外な真相。 ★★★★☆
「ジャガーノート」や「コーマ」等と一緒に『TSUTAYA発掘良品』に選ばれた1作で、
007を降りたショーン・コネリーの'70年代犯罪アクション。
音楽は、あのジェリー・ゴールドスミス。

全編シリアスでリアル、導入部分からじっくり描かれていて、引き込まれます。
大使館での人質交渉と、飛行場でのハイジャックという、関係する二か所同時進行の事件(ダブルハイジャック)を描いているのがミソ。
コネリー演じる保安部長の現場での采配の動きが、プロフェッショナルゆえの「余裕」を感じさせる反面、少し何かゆっくりして感じられます。

しかし、チャラチャラと気ぜわしい今の映画と比べると、じっくり落ち着いて観れるのがすごくいい感じです。
クライマックスの意外な真実と、その部分を必要以上にクローズアップしない描き方も、大人向けの映画を感じさせます。

コネリー=近藤洋介による日本語版も必見です。
小粒でぴりりと辛い逸品 ★★★★☆
この作品は公開当初に何も前知識なしに観に行った記憶がある。そのときの感想は期待以上に面白かった。ノルウェーのオスロのイギリス大使館を乗っ取ったテロリストがロンドン刑務所の仲間の釈放を要求する。ここまでは普通の展開だが、この後オスロ空港でイギリス大使館を占拠するテロリストの仲間による航空機のハイジャックが発生する。ハイジャック犯との交渉、空港の捜査等行き詰まる展開がメインであるが、今風の度派手な爆発やアクションを抑制したサスペンスに徹した良作だ。
今のハリウッド映画が好きな人にはもの足りないかもしれないが、なぜ犯人側がダブル・ハイジャックをしたのかという謎を解くラストに向けての展開は秀逸。
ドキュメンタリータッチのストーリー展開の割には、ラストはチョッと荒唐無稽すぎるのではと当時は思ってしまったが、今の何でもありのハリウッド映画よりははるかにリアリティがあり面白い。
主人公の保安部長に007を引退したばかりのショーン・コネリーが謎解きと交渉役で緊迫感ある演技をみせている。監督はキャスパー・リード。この人は日本では当時も無名でソ連の作家アレキサンダー・ソルジェニーツェンの「イワン・デニソビッチの一日」を映画化したので注目されたらしい。もう少しハイジャック犯や捜査官側の人物描写を細かくしてほしかった感じはあるが、サスペンス色の強いハイジャックものとして小粒だがぴりりと辛い良く出来た作品だと思う。