ポストロック風味のジョン・ゾーン
★★★★☆
音的には「Dreamers」(2008年)の延長上にあり、ラウンジ感溢れる作品になっている。(鳥の鳴き声とか入ってたりして、聴き心地は大変柔らかい。)彼のキャリアから容易に連想されるグラインド・コアや中東ジャズの風味は極めて薄いのだが、曲調は穏やかでもメロディ自体はB級スリラー映画のサントラ風の曲が多かったり、マサダ風の旋律が隠れていたりと、コアの部分に一本筋が通ったものを感じるのが、この人らしい。
「Dreamers」同様、シー・アンド・ケイクを僕は連想したが、ポスト・ロックの音に照準を合わせてきちんと現代の音を鳴らしてるのが、この人の才能ですね。