人気作「YAWARA!」の滋悟郎じいさんを主人公とする「JIGORO!」のあとに、江戸時代に舞台を移した「元禄野郎」、甲子園に行けなかった高校球児の青春に現実の厳しさを絡ませた「A BAT & TWO BALLS」(どういうつもりか・・・)が続く短編集。「JIGORO!」が突出して面白い。猪熊滋悟郎の途方もないほら話(自慢話)が最後に孫娘の柔ちゃんによって覆される、お約束の落ち話であるが、それぞれに大変楽しめる。あとの2つ(各々2編あるから、計4話)はちょっと落ちるが、贅沢言ってもきりがないだろう。
それでもなお残る私の贅沢な不満については、「踊る警官 DANCING POLICEMAN」の評に書いた。