すべての曲を好きになる必要はない!
★★★★★
このバンドの場合、すべての曲を好きになる必要は無いと思う。大雑把に言うと、このアルバムでは、奇数曲がアグレッシヴな曲調なのだが、この中に好きな曲を見つけられれば、その人はブロック・パーティの立派なファンだと言えるのではないか。
私の場合、3,5,7,9曲目という奇数曲が大好きで、これらの曲だけでも、星5つの価値はある。
アルバム一枚とおしての評価など、どうでもいい。
まー、昔風の言い方で言うと、「シングル向き」のアーティストなのである。THE WHO,THE ROLLINGSTONES,T.REXなどに近い。
もう少し最近の例を出すと、THE CLASH,SEXPISTOLS,など。
ようするに、必殺の一曲があるか、なんである。
一体どこまで進化し続けるのであろうか
★★★★☆
最近の新人バンドは1stだけ良くて後は失速するというケースが多々ある。
仮に良くても2ndまでで3rdは目も当てられないなんてのはざらだと思う。
そんな中で1stからUKバンドの中では独自のポジションを確保しながら成長を続けてきたBloc Partyが放った渾身のアルバムが今作だ。
変化と成長の維持という最も困難な行為を3rdアルバムに至るまで継続できるとは...。
バンドの音楽性をアルバムの都度変化させるという行為は、本来であれば想像を絶するプレッシャーを伴うものであろう。
それは今までの音楽性で既に一定の評価を得ていればいる程に大きいものだろう。
そんな多くのバンドが結果的に避けてしまう道を堂々と渡ったBloc Party。
それだけで充分に賞賛に値するだろう。
今作において特に特徴的なのは明らかにリズム面での変化であろう。
無機質な空気を漂わせているが、そんな空気の上にBloc Partyのコアな部分は確実に表現されている。
このバンドは一体どこまで進化し続けるのであろうか...。
以下、全曲解説。
静と動を行き来するBloc Partyらしさを兼ね備えつつ新境地を作り出した「Ares」
連呼するサビフレーズと不穏な空気が独特の世界を作り出す「Mercury」
圧倒的なテンポで迫る「Halo」
デジタル音楽という印象ではあるが、美しいメロディが見事に融合した「Biko」
次々と変化するギターサウンドが印象的な「Trojan Horse」
オルゴールの様な優しい音色が印象的な「Signs」
徐々に高まっていくテンションに引き込まれる「One Month Off」
今までのアルバムにはなかった今作らしい雰囲気の一つである「Zephyrus」
終盤にかけてポップ感が増す部分が好きな「Talons」
曲の雰囲気が二転三転する「Better Than Heaven」
時には語りかける様に時には熱く奏でられるメロディが響く「Ion Square」
高クオリティ
★★★★☆
1,2枚目でもとても良かったですが、3枚目も自分にとってのヒットでした。
特にMarcuryが麻薬的な良さを持っていると思います。
今後も非常に楽しみなバンドです。
常に進化
★★★★☆
1stと2ndは良かったのですが、あまり印象に残るものではなかったのですが3rdで完全に好きになりました。
レディオヘッドっぽさを少し感じましたが、以前雑誌でフロントマンのケリーが無人島にもっていきたいCDとしてOKコンピューターを挙げていたので、多少影響を受けているのだなと思いました。
ただ、エレクトロ、ダンス感を前に押し出すのならもう少しドラムの音も前に押し出してほしかったかなと思いました。
ブロックパーティーはこの先も期待出来そうです。
ファンにとっては意見の分かれる一枚。
★★★★☆
今回のアルバムは、リスナーが前作(ウィークエンド・イン・ザ・シティ)から何を期待して待っていたかで意見が分かれるでしょうね。
前作のI still rememberのような胸が高まるような曲は残念ながらありません。
ブロパの基本的な音楽性と完成度の高さは変わってないのですが、新しいものを得たと同時に、何かを失ったという感じです。
ですがやはりブロパならではの、ブロパにしか出来ないアルバムだと思います。
2.Mercuryはバンドとしては革新的な仕上がりですし、
6. Signs は感涙盤として名を残すでしょう。
もし今回のアルバムに不満があるのなら、彼らのライヴ動画を探してみるといいでしょう。彼らは確実に成長しています。