化学の研究を行う人の必修書
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本書は「機器分析のてびき(1)」、「機器分析のてびき(2)」、「機器分析のてびき(3)」、「機器分析のてびき - IR, NMR, MS, UV -」の4冊をひとつの箱に収めた本です。(1)から(3)の分冊では分子の構造解析、分子量測定など、化学の分野の研究で不可欠な様々な分析用の機器について、原理(機器の概要)、測定法を中心にが解説され、「〜 - IR, NMR, MS, UV -」の分冊ではスペクトル解析に必要な様々な資料をまとめられています。
分析法の名前、そしてその原理を説明したものは目にすることがあるのですが、具体的にどのような機器を用いてどのように実験するのか、あるいはその分析方法の特徴や限界は何かなどが書かれたものを目にしたことがなく、イメージをつかめないでいました。これが本書の実験の解説などによって、分析方法の理解が深められました。化学を専攻する学生にとって必修書と位置づけられるのではとも思います。