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長安から北京へ (中公文庫)

価格: ¥900
カテゴリ: 文庫
ブランド: 中央公論社
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新潮『アメリカ素描』が面白かったので、本書を手にした ★★★☆☆
70年代、中ソ対立で日中が国交回復した頃の、司馬さん訪中記です。
この頃、中国はソ連と国境紛争をくり返し、政治的に孤立していました。
そのため、角栄さんが北京と国交回復を実現した。

なので、司馬さんは「朋友」として遇され、対日感情はまだ良かった。
なんせ、この頃は水面下で、核戦争も危惧されたぐらいだから。
この頃、中国は地下街建設に熱中してたというのも、ナットクだ。

当時の中国人口は約7億人、
「もし核戦争でたとえ人口半減しても、まだ三億人残るからすぐに回復する」
これは、当時のドン毛沢東の言葉だ。

じっさい産児制限のため、薬局でゴムが無料だったらしい。(135p

ほかに目を引いたのは以下。
89p 膨大な人口を抱える中国は、英雄の概念も特異だとの指摘
28p 政治効果もなく巨大な陵墓を建造させた万暦帝の「異常性」を指摘
 ちなみに、地下宮殿の規模を、丸物百貨店の様だと形容しているが、
同百貨店は77年近鉄百貨店に改名し、今年07年春に閉鎖した。

118、151p 少年宮 と 批林批孔 の当りは衝撃的で、つづいて227p
宮崎滔天(孫文と活動した革命家)を題材とした文学座公演に対する
中国大使館からの中止要請の言及をへて

しだいに司馬さんは、日中「友好」に疑問を持ちはじめた。

▲少しでも写真が欲しかった。素描は20p写真あったのに、本書は皆無だ。
よって、広大な中国をイメージし辛らく、読み続けるのに骨折れた。
エドガー・スノーが形容した「巨大な菓子パンが並んだ様な連丘」という風景をぜひ目にしたいものだ。
PS●政治的詳細は → 池上彰 そうだったのか シリーズを読めばわかる。
中国動向が気になる人は → NHK激流中国