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震える岩 霊験お初捕物控 (講談社文庫)

価格: ¥730
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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全体的にパッとしない ★★☆☆☆
今まで宮部みゆきの本は5冊以上は読んでます。
今回、初めての宮部みゆきの時代物。タイトル通りでパッとしません。
盛り上がりにかけるし、緊張感もありません。
最後は無理やり話繋げようとして力技でもっていったけどなんだかなーって感じです。

時代物があわなかったのもあるのかもしれません。
宮部みゆき初心者なら時代物以外から読むのがいいと思います。
恐ろしさと切なさと・・・ ★★★★☆
死んだはずの吉次という男が生き返った!?死人憑き騒ぎが起こる一方で、
5歳の女の子が殺され、油樽の中に投げ込まれるという悲惨な事件も起きていた。
不思議な力を持つお初は、兄六蔵や古沢右京乃介らとともに探索を始めるが、
このふたつの事件が示したのは恐るべき真実だった・・・。

鬼となった人は怖い。鬼となった人が死んで、怨念を持った霊となるのも怖い。
だが、それ以上に怖いのは、平凡でおだやかな暮らしをしている人を鬼に変えて
しまう世の中のゆがみだ。恨みはさらなる恨みを呼び、何の罪もない者の命を
奪っていく。罪を重ねる者、犠牲になる者、そのどちらも哀れとしか言いようが
ない。はたして、お初たちはこの怖ろしい連鎖を断ち切ることができるのか?
作者の巧みな筆さばきは、読み手をぐいぐい物語の中に引き込んでいく。絶妙な
ストーリー展開だ。「恐ろしさ」のすき間を「切なさ」で満たしたような、そんな
感じのする面白い作品だった。
う〜ん ★★☆☆☆
宮部さんの時代物は大好きですが、この”震える岩”に関しては、他の時代物と比べても話の展開がしっくりいってない気がします。
私の読解力が良くないと言えばそれまでですが、事件を解決していく上でのいつもはワクワクする謎解きの部分が、”どうしてそうなるのか?”納得いかない部分が多かったです。
他の時代物が、かなり面白い分、残念な気持ちもひとしおという事で☆2つです。


少しこじつけが多いねぇ。 ★★★☆☆
 著者初の時代小説なので大目に見てもいいのでしょうけれど、少し設定に無理があって苦し紛れに話を纏め上げてしまっている印象を受けました。誰かも書いていましたが、どうもすっきりしないストーリーです。
 赤穂浪士の新解釈は勝手に作れる内容なんだからもう少し工夫が欲しかった。えぇ!そうかなぁ?という解釈だ。惨殺事件の犯人の動機もどうもすっきりしないのと、「算術好き」の古川京之介を活かしきれていないと思う。著者が自分の「話り」をし易くするために設定されたキャラクターだけなのであろう。せっかく算術という得意技があるのだから、それを活かした推理をしていく展開が必須じゃないでしょうかねぇ。
 特異な「若者・子供」のキャラクターを登場させて夢物語を作っていくという著者のパターンはここでも出てくる。「癖」なんでしょうね。
設定を多少変えての霊験お初長編一作目 ★★★★★
死んだ人間がお通夜の準備をしている最中に生き返った。こんな不思議な話を聞きつけた、岡っ引き六蔵の妹お初は、妙な話・不思議な話を集めている南町のお奉行様、根岸肥前守鎮衛へ御注進に。そこで、いささか頼りなげに見える与力見習の古沢右京之介と引き合わされて、二人で死人が生き返る死人憑きの謎を探ってみることに。するとさっそくお初の”力”が顕れて・・・。普通の人には見ることができないモノを見ることのできる力を持った、霊験お初の長編一作目。
短編集『かまいたち』に「迷い鳩」「騒ぐ刀」の二作が収録されている霊験お初のシリーズですが、本作より設定を多少変えて新たにスタート、死人憑きに子供の連続殺人、さらには忠臣蔵赤穂浪士の討ち入りの真相について解き明かす、盛り沢山の内容です。
短編では大活躍だった、お初の次兄の直次がいなくなってしまったのがちょっと寂しいですが、オカルトと捕物帳を巧みに良いとこ取りした霊験お初、お気に入りのシリーズです。