カームジンの活躍
★★★★☆
『壜の中の手記』に続くカーシュの短篇集。
前作で一躍カーシュ・ファンを増やした奇妙な味の作品や、詐欺師カームジンの活躍する4篇など全13篇が収められている。
相変わらず、ぞっとするような話が多い。読んでいて寒気がするほどだ。なかでも「無学なシモンの書簡」は良かった。キリスト教黎明期を舞台にした皮肉な作品だが、小気味よい仕上がり。キリスト教徒には、ぜひとも読んで欲しい。
カームジンの活躍もなかなか。これまでカラムジンとして紹介されてきた詐欺師だが、これまでまとまって読む機会がなかったので、嬉しい。