魅力について
★★★★☆
とても普通の人々が手には出せない世界だということが、
本書を読むと伝わる。
しかしそれ以上に何か魅力のある世界だとも感じられる。
冒頭にかかれている古書への思いは必読ともいえます。
祝!増補版
★★★★★
旧版も文庫本も持ってるんですが、店頭で観てまた購入しました。鹿島先生も専門的な著作はありましたが、アンティーク本のエッセイはあまりみかけない時代でしたので、凄く新鮮でしたね。子供の席も考えずに本を買うなんて、何という痛快さでしょう。本中にある、シャルルマルタン画の葡萄酒閣下の本がどうしても欲しくなり、スペイン旅行を変更して、フランスに行ったのもいい思い出です。つてを頼って運よく購入できましたが、ヴィトンのスーツケースやバックがいくつか買える金額だったと思います。数年前、ワインの集いの際、持参し皆さんに見せたのですが、ある有名人に5万円で譲って欲しいと云われましたが、ゼロが足りませんよ、と言うと仰け反ってましたねー。それ迄フランス語のフの字も知らなかったのですが、マルタンの画と鹿島先生のこの本のお蔭で、マスターする事ができました。その後、フランスには行っていませんが、暇になったらフランスの古書店巡りでもしたいですね。
金がないと古本は買えない
★★★★★
本書を愛する人は多いのであるなあ。何と増補新版の登場であるらしい。
冒頭、自己破産したかの岸部シロー氏を登場させ、彼の自己破産の原因が永井荷風の初版本の購入などにあったいうことを披露する。これは有名なエピソードなのかもしれないが、評者は一読岸部シローへの敬意を抱いた。
ムッシュ・カシマの驚くべきブッキシュライフ! 本好きにはたまらない面白さ満載の1冊。
しかし、カシマの昔の本のタイトルになぞらえて言うなら、「暇がないから読書ができる」は真理かもしれないが、「金がないと古本は買えない」も同様に真理であるなあと溜息をついてしまう。コチトラ借家住まいでなあ・・・。