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黒竜潭異聞 (祥伝社文庫)

価格: ¥680
カテゴリ: 文庫
ブランド: 祥伝社
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毎晩寝る前に、1篇づつ ★★★★☆
中国のいろいろな時代を、舞台にした短編集。
個々の話も、愉快なものあり、戦あり、不思議あり、で面白いですが、
移りゆく歴史と、かわらぬ人間の対比が、興味深かったです。

毎晩寝る前に、1篇づつ読みました。
ささやかな楽しみになり、幸せな気分でした。

人材の豊穣なること、、、、 ★★★★★
中国史というのは本当にすごい。
だって、皇帝から農民にいたるまで、物語の主人公になれる
人材がこんなにたくさんいるんだから。
しかも、実在の人物だけではなくて、
龍や妖怪のたぐいまで、、、

短編集ということで、どの作品も読み応えのある
ピリッとしたものばかりです。
作者もいろいろ勉強しながら楽しみながら書いたんだろうなあ。

どの作品にも、忘れられない人間が出てきます。
おもしろい人間というのはどこにでもいる。

蛇足ながら私の好みを言わせていただければ、
『猫鬼』が秀逸でしょう。
なんと言っても、主人公の沈沈(しんしん)が素敵。
思わず、彼の出てくるもうひとつの話、『風よ、万里を駈けよ』(田中芳樹著)を買って読んでしまったくらいです。

とは言いながら、豹にまたがり、悪を断つ、美女の物語もまた捨てがたい。
鬼神の如く強靭ながらついに、よい主君に恵まれず不遇に死んでいく無骨一辺倒の将軍のエピソードもまた読み応えあり、、、
ひょっこり人間に化ける山の主黒蛇もなんだか愛嬌があるし、、、
というわけで、どれも捨てがたい物語ばかり。

読んで絶対損はない。

作者独特の題材の選び方 ★★★★☆
他の作家の描かない時代などを選んだ、
中国歴史小説のオムニバスストーリー。
いろいろな話を楽しめるところが楽しい。
ただ英雄と呼ばれるような人物を主人公にしたものよりも
意外性のある人物が活躍するところなどに
注目してもらいたい。