ブッダの教え
★★★★★
この本は小池先生の本にしてはめずらしくレビューがなくて、購入するのを遅らせてましたが、読んでみたらとても良く「もっと早く買えばよかった!」と思いました。小池先生は上座仏教の教えをスマナサーラ長老とはまた違った切り口で解説してくれるので、宗教に抵抗のある方でもとっつきやすいと思います。しかし、軽妙な語りでも内容は非常に深いので「読んではみたがわからない」「言ってることは分かるが、自分にはムリ」と思われるかたも多いのではないでしょうか。私もそうでしたが「怒り、怒り、怒り、と自分の心を徹底的に客観化すれば怒りは消える」というのは、ある程度ヴィパッサナー瞑想を実践した方じゃないと難しいと思います。ですから小池先生の本の内容を本当に活かすためには、どうしても瞑想(座禅)の実践は欠かせないでしょう。(追伸)最終章の「働く意味とは」必見です!在家で仏教を修行しながら、「在家なんて結局中途半端な修行しか出来ないし、かといって出家する覚悟もないし・・・」と悶々としている方にひとつの方向性を示してくれる内容です。私も正直言って「世俗の仕事は修行の妨げになる」という思いがありましたが、これを読んで目から鱗、結局仕事を嫌がるのは自分の単なる煩悩だったんだと気づきました。自分次第で仕事も心を浄化する修行に変えることができる!この本は小池先生の最高傑作だと思います。