マルタンとともに生きる
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豊かな色彩にほれぼれします。鳥や動物たちはいきいきと描かれていて、正確な描写なのに、おおらかさがあって、決して図鑑的にならないのは、この画家の才能でしょうか。
自然を正確に科学的に描いて、これほど文学的な感動を与えることができる人は滅多にいないと思います。読者は、いつのまにかマルタンに寄り添い、若々しい生命力に拍手し、恋人マルチーヌとの出会いを喜び、懸命な子育てを応援し、夫婦の愛の絆に感動し、その人生の終焉に涙します。読者はマルタンとともに生き、そして命の意味を知ることになるのです。
自然の奥深さを感じさせる本です
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美しい森の中、小川のほとりに、空よりも青いかわせみ、マルタンが可愛い妻のマルチーヌと仲良く暮らしていた。二匹は、魚や虫を取り、雛を育て、いくつもの季節を重ねていくのだが…。
私達人間は、いつも些細なことに文句を言ったり、愚痴をこぼしたりしていないだろうか。マルタンとマルチーヌは違う。二匹はいつも精一杯生き、愛しあい、感謝しあう。小さな宝石のような本。
かわせみの夫婦愛に感銘
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カストールの動物シリーズの中でもっとも好きな一冊です。かわせみのつがいの絆の深さに痛く胸を打たれました。石井桃子さんが力を込めて改訳に臨まれたと聞いていますが、この作品は子どもにも大人にも読んでもらいたいと思います。