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人は何のために「祈る」のか

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 祥伝社
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学者の書いた本とは認められない ★☆☆☆☆
他のレビューにもあるように遺伝子学で大変な業績を残された著者の書いたものであるし、
私の生涯のテーマ「何故祈るのか」にまさに答えてくれるはずのタイトルであったのだが、
残念ながら本にするに値しない内容である。
いくつもの「実例」を取り上げて祈りの効果について説明しているが、その出典は全く記されておらず、しかも実例の紹介ははわずかで、すぐに「だから祈るのです」になってしまうのでまるで説得力がない。むしろ疑念が湧いてくる。根拠としている「お話」はすべて「ちょっときいたんだけどさあ」のレベルを超えていない。
解明されていない遺伝子の働きについては、非常に興味のある内容であるが、このレベルで議論されるのであれば、むしろ有害であろう。
ちなみに私は「宗教と医学」の関連についてについて必ずしも否定するものではない。
もっと実のある議論を期待したい。
誰も行う「祈る」という行為が秘めている医学的な効果や癒しの力に世界的な遺伝子研究者の村上和雄さんが挑んだ貴重な1冊 ★★★★★
本書は、誰でもが行っている「祈り」という行為が秘めたとてつもない力を
世界的な遺伝子研究者の村上和雄さんが解き明かそうとした本である。

共著者である、京都府立医科大学教授である棚次正和さんと共に祈りの治療的な効果について
説いていく。

今や、アメリカでは西洋医学だけに基づく医療が、50%を割ろうとしていると言う革命的ともいえる現象が医学・医療分野において起こっており、そのことの裏返しとして、ハーバード大学など権威のある大学が競ってこの新しい分野の研究に乗り出し、「祈りの効果」を肯定する発表が既に1200を超えていることには驚かされる。

この新しい分野は「精神神経免疫学」と呼ばれ、人々が古来より自然と行ってきた「祈り」が
最先端の研究分野になりつつあることは、本当に、喜ばしいことである。

本書は「祈り」は遺伝子が秘めている潜在的可能性を目覚めさせる行為ではないかという潜在的可能性に言及し、それが治療としての力を持つのであれば、それは病に苦しむ世界中の多くの人々に大いなる希望を与えることとなる。

目次は
第一章 「祈りは良薬になる」
第二章 なぜ、人は祈り続けてきたのか
第三章 なぜ、人間にとって祈りが不可欠なのか
第四章 自分のために祈るか、他人のために祈るか
第五章 どうすれば上手に祈れるようになるか

最後に、「祈ることはいきいきと生きること」と村上さんが見事にまとめておられます。
宗教と科学が融合する時代の幕開け ★★★★★
村上先生の講演をNHKラジオで聞いてから,
遺伝子が心のあり方により変化するという仮説に興味を持っていた.
この本は,人が祈ることの意味や大切さが
具体的事例を織り交ぜながら述べられている.
最後に,何をどのように祈ればよいのかについても述べられている.
全体として,今後の科学のあり方や生き方に
とても重要なヒントを与えてくれる本である.

祈りによって自分の遺伝子が変化するのみならず,
他の人の遺伝子にも変化を与える可能性があるという.
にわかに信じがたい話だが,実際に現在研究が進められている.
著者らも祈りと遺伝子についての研究を進めており,
この本は祈りと遺伝子という研究テーマや調査結果が
受け入れられやすい基盤作りにも必要であったということだ.

私は大学時代に宗教と科学がもっと接近する時代がくると思っていた.
このような思いが薄れてきた頃にこの本を手にすることができ,
非常にありがたいと思っている.
「思い」は遺伝子にも伝わる ★★★★☆
「祈り」って何だろう?
この本は、「宗教の世界の話だろうか?」と思いつつ、世界的な遺伝子の研究者である村上和雄氏の著書に関心を寄せた。

「祈る」ことが、遺伝子にも影響する可能性が考えられている。

p46 「熱烈な思いは天に通じる」といいますが、思いは天ばかりでなく、細胞の中の遺伝子に直接働きかけます。このへんのことはまだ明らかではありませんが、祈りのもたらす効果を考えると、この推測もあながち的外れではないと思います。

p75 祈りはブレない生き方を実現させる

p114 「祈りの科学的理解には限界がある」(ラリー・ドッシー)ということは、しっかり肝に銘じておいたほうがいいと思います。

(参考)ラリー・ドッシー 世界的に有名な米国の医師 
『祈る心は、治る力』(日本教文社2003年)

p246 最新の研究によると、ヒトの全遺伝子約2万2000個のうち50個くらいは、笑いで反応します。また、笑いによりオンになる遺伝子には、免疫力の向上や糖尿病による臓器疾患を抑制する働きまで見られるのです。

「祈り」について、宗教的な先入観があったけど、この本によって、積極的に「祈り」を人生に取り入れることにした。

祈りは、心理学者ユングが考えた集合的無意識に影響するようだ。

この本から、「祈り」の不思議な世界に触れてみませんか。
手軽な"祈り" ★★★★☆
まず冒頭で、笑いが糖尿病患者の血糖値を下げる例を紹介している。
楽しいとか、つまらないなどという「心のあり方」が遺伝子の働きに影響を与えて
いるということだ。

最近は医学界で祈りの治療効果が注目されているそうで、祈ることの効用を紹介する
のが本書である。

祈りというと宗教的なものを連想し、敬遠する人もいるだろうがそうではないという。
「科学の常識や人智をはるかに超えた大きな存在、「サムシング・グレート」(偉大な
る何ものか)がある」という本書の記述や、特定の宗教の信者ではなくても、今まで祈
ったことのない人はおそらくいない、ということを考えれば納得がいく。

「国の最高位にある人は統治者であり、最高権力者であるというのが世界の常識。しか
し、日本の天皇は『祭祀王』、つまり専門に『祈る人』である」という記述は面白い。
確かに、多くの時代天皇は権威はあったが権力は持っていなかった。宗教というと警
戒してしまう人も日本人は多いかもしれない。しかし、祈りなら馴染みやすいのかも。

・祈りは量より質。心から祈るのが大事

・祈りの内容を明確化する 「・・・であってほしい」ではダメ。明確化するとは、ま
ずその内容を「言葉にする」こと。「期限を区切ってしまう」こと。

・どんな祈りでも最後は「感謝の祈り」で締める

要するに向上心を持ちながらも足るを知る。目に見えないものの価値を見つめなお
し、大事にすることが必要だと感じた。