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霧の灯台 (黒ねこサンゴロウ 5)

価格: ¥1,050
カテゴリ: 単行本
ブランド: 偕成社
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哀しく、そして美しく ★★★★★
霧の中、船で遭難したサンゴロウをカイという灯台守が救う。
カイとサンゴロウは短い間に深い友情を結ぶ。
その灯台の近くで、昔サンゴロウと同じように遭難した船があった。
そのとき、「一人だけ助けられなかった」とカイは言う。
サンゴロウが灯台にとどまっている期間、ゆっくりとまるで夢のように時間は過ぎてゆく。
二人はよる演奏会を開いた。カイのギターとサンゴロウの口笛で。

そしてカイはサンゴロウが灯台を去るときサンゴロウにひとつ頼みをする。

その約束のものを持ってサンゴロウが、再び霧に包まれた灯台を訪れたとき・・・・・

カイがペンキを塗っていた灯台はまるで・・・

そして、「カイ」と「助けられなかった一人」。
すべての物事のつじつまが合い、そこにあったのは哀しすぎる事実。

美しい文章と特徴的な絵が織り成す「サンゴロウシリーズ」の中でも際立って心に響き、涙を禁じえない物語です。

何度も、何度も読み返してしまうほどに。

ギターの音色 ★★★★★
前半シリーズで一番好きな作品です。私はこういう本を書きたい。
そう思いまする。
何かが足りない。何かが足りない...サンゴロウは、何かを探していた。しっくりとくる、何かを。
そんな時、南の島の寂しい灯台守カイに、サンゴロウは出会う。
灯台の強い光に目がくらみ、灯台にぶつかり命を落としてしまう渡り鳥たち。
カイの哀しい秘密。過去おきた座礁事故。灯台守として、只一人助けられなかった被害者...カイの哀しいギターの音色。まるで、「波の声」のような。
出会うべくして出会った。居心地の良さを感じるサンゴロウ。カイもまた、サンゴロウとの短い交流を喜ぶ。
けれども別れはやってきて、そしてサンゴロウはカイの過去を知ることになる...。
是非とも読んでくださいませ。完璧です。大好きです。
カイと出会って、サンゴロウは何かを得た。カイはサンゴロウを助けた。そしてまた、サンゴロウはカイを助けた。最期の、最期で。
とりあえず「黒ねこサンゴロウ」はここで一段落。次は「黒ねこサンゴロウ旅の続き」です。
とても美しい物語 ★★★★★
この話はサンゴロウシリーズの中でも私が一番好きな話である。灯台守カイとサンゴロウの友情がなんとも心を切なくさせる。閉鎖的な場所で語られる物語は、とても儚く美しい。
サンゴロウ最高 ★★★★★
サンゴロウの苦しみがわかる。