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新装版 四次元の世界―超空間から相対性理論へ (ブルーバックス)

価格: ¥987
カテゴリ: 新書
ブランド: 講談社
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   一般読者向けの科学解説書である。著者の都筑卓司は、わかりやすさと厳密さのバランスを工夫しながら、多くの縦書きの科学書を出版してきた。本書は1969年に書かれたものを、その後の進展も含めて全面改訂した新装版である。ルネ・マグリットが描いた乗馬のだまし絵のカバーが印象的な1冊。

   内容は、副題の示すとおり、4次元空間から相対性理論まで、近代物理学を概観することである。まず4次元空間の説明から始まり、リーマンの球面幾何やロバチェフスキーの凹面幾何など、いわゆる非ユークリッド幾何の話題に触れている。数学者なら、さらに4次元空間の話を続けるところだが、著者は物理学者である。光の速度が一定という話や、それを裏付けるマイケルソン・モーリーの実験の話から、アインシュタインの相対性理論へ説明が及ぶ。それから4次元空間の話題に戻り、ミンコフスキー空間や光円錐の話になり、最後は重力波や宇宙の構造に触れて締めくくる。

   さすがに記号や数式をまったく使わずに説明することはできず、わずかではあるが、数学の記法を併用している。したがって、本書を完全に理解するには、高校程度の数学と物理の予備知識が必要だ。しかし、数式などを読みとばしても、全体の8割程度が理解できれば、十分楽しむことができるだろう。

   こうした本のわかりやすさは、どんな図解をするかによるところが大きい。本書では、著者自身が説明用に描いたと思われる図と、イラスト担当者が言葉による説明の理解を助けるために描いた図とを併用している。前者は問題ないが、後者のできばえには満点をつけられない。かえってわかりにくくしてしまうものも、少し含まれている。また、たとえ一般読者向けの科学書でも、より詳しく学びたい人に向けた文献リストと索引とを添えておく方が親切だろう。(有澤 誠)

相対性理論入門 ★★★★★
 本書の前半では、三次元の世界や二次元の世界のあり方から、四次元の世界はどのようなあり方をしていると考えられるか、という数学的な説明がされ、後半では、物理学的な発見を追っていき、どのような意味で「四次元の世界が実在する」といえるのかが述べられます。
 ほぼ知識がなくても読み進めていけるので、相対性理論や非ユークリッド幾何学に興味がある方におすすめです。
四次元世界のイメージがつかめます ★★★★☆
三次元世界の住人としては,やはり四次元の世界は神秘的です.本書では,二次元世界と三次元世界の違いのアナロジーから四次元の世界を説明しており,四次元空間のイメージが何となくつかめました.

多次元空間の話や非ユークリッド幾何学による曲がった空間の話などの数学的な説明から入り,相対性理論につながっていきます.キーワードだけ並べると非常に難しそうな本ですが,一般向けに平易に書かれていますので,その点はご心配なく.

中高生が科学の不思議に目を向けるのによいのではないでしょうか.
数学と物理学の程良いバランス ★★★★☆
 時空間とか相対性理論の話になると、いきなり物理学から始まってしまう本が多いが、この本では数学的な説明から始まって基礎付けがなされているので、単に知るだけでなくちゃんと理解する事ができる。こういう本こそ、ただ飲み込むのではなく咀嚼する読み方をしたいものである。門外漢だからと言って気後れせず、背伸びして読みたい。

 最近ではリサ・ランドール博士が五次元宇宙の存在を説いたり、超弦理論では11次元にまで話が膨らんでいる。四次元までなら想像力でなんとか補えても11次元になったら想像力では如何ともし難い。「次元」という概念の数学的な説明に触れておかないと、今後の物理学の動きにはついて行くどころか目で追う事もできないだろう。
文系の人に是非 ★★★★★
すべての人に読んで欲しい本だ。確かに、ちょっと難しい部分もある。ただ、よく読めば、絶対に理解できるはずだ。物理と聞いて、本を開く気にもならない人も居るかもしれない。そんな人でも、この本を読めば、物理に興味を持てるはず。
人間の思考の偉大さを実感 ★★★★★
ドラえもんの「四次元ポケット」やSF諸作品でおなじみ(?)の四次元。ただ、「その正体は?」と問われると想像もつかないのが本書を読むまでの実感でした。

本書を読めば四次元とはなにか、ということが手に取るように分かる、訳ではありませんが、その幾何学的な性質や実在する四次元時空間の性質について考えが深まります。

光が曲がる。時間は延びたり縮んだりする。卵を割らずに中身を取り出せる。奇想天外に思えるこれらの事象について、本書では文系の僕でも(完全ではないにしても)理解できるように書かれています。

世界を広げる意味でも、相対性理論の入門書としても、ちょっとした頭の体操としても、特に文系の人にお勧めしたい良書です。