思いやり
★★★★★
みんな誰かを思いやってます。
恐怖政治でチームを縛っていた秋チームが花やハル、新巻と関わっていくうちに変わっていきました。夏Aのメンバーも段々と。
私は一番思いやりを感じたのが凉でした。
凉の怒りは安居に対する思いやりなんですね。
小瑠璃とハルが近づいて仲良くなっていくのに不快なのは、安居の安らぎが奪われるからでしょう。
安居の精神状態が本当によくないのが、悲しい。
脱落者は死ぬという辛い現状に気が付いてもまだ己を保っていたのに、唯一の拠り所だった茂の死で髪が一気に白髪になるほどの衝撃を受けた安居。
安居は本当は一番優しい人なんだよ、の小瑠璃のセリフがさりげなく泣けました。そうなんだよなぁ、7巻から9巻をまた読み返したくなりますよ。
人間らしさ
★★★★★
「野球だのサッカーだの生きるのに必要ないだろう。
暇と余裕のある人間のすることだ」
「じゃあなんで戦時下でピアノを弾くのさ
絵を描きながら飢え死にするのさ
内戦のさなか歌を歌うのさ
ボールを蹴るのさ
人として生きていくためじゃないか」
相変わらずいいセリフを書かれますねこの方は
続きが激しく気になります。
全チームが揃ったら外国チームがやってきそう、なんて思ったり。
どうして安居が決めるの?
★★★★★
今回は 前回にも増して次巻が気になる展開でした…また長い間待たなきゃ;ツライ
肩肘を張った花が みんな少なからず互いのチームと交流しているのを見て混乱。
私が守らなきゃ…と思っているから少しショックだったのかなーと思いました。
そして 私が一番 と言ってくれる人がいない…とちょっとナイーブになってますね。
↑の2つ 私もそんな気持になる事があるので 少し感情移入しました。そんな細かい所までリアルに書かれていてすごい☆
あと鷭ちゃん。言葉数が少ないかわりに すごくいい事言ってくれます。
それに触れた後のくるみも とても素敵でした。
ホワホワしてて…この二人好きだなぁ
小瑠璃とハルにはキュンキュンしましたね(笑)上手くいってほしいです。小瑠璃の あの反論したシーンが好き
好き・・・なのかな?
★★★★★
新巻さんと花。
亡くなったけれど美鶴さんを思い続けていることに、ちょっと傷つく花。
嵐が生存しているような感じがあるだけで、死んだのかどうなのかわからないなんて、つらいよなぁ。
しかも、安居が敵意むき出しだし、ももたが実験台にされていたり、いまいち信頼できない。
人生って決められていると、不自由だと思うかもしれないけれど、
その分線路が敷かれているから、悩んだり迷ったりすることなく、それそれで幸せなのだと思う。
逆に、自分で人生における選択肢を選ばなければならないのなら(多くの人がこっちだろうけど)、
悩んだり迷ったりしなければならないけれど、自分で選んだ道だから、達成感もひとしおなんだろう。
…と、まぁ、秋ヲさんの話は、よかったなぁ〜。
お蘭さんと秋ヲさんの建築に関する豊富な知識は、びっくり!!
夏B以外は、素人ながらある種のプロの(卵の)集まりだから、テキパキしているところは、感動する。
もし、こんなプロジェクトがあっても、私はきっと選ばれることはないだろうなぁ。
彼らの入れられた冷凍カプセルは、生存するのに可能な環境になったら、解凍されるシステムだったと思うのだが、
どうして時差があったのだろう?
そういうのも謎解きされる日が来るのかな?
そういえば、最近、嵐のいるチームの話が出てこないなぁ。
田村先生お得意の「強い女(巴みたいな)」が花で、逆にウジウジしているナツにはイライラさせられるけど、楽しみな作品です。
合流。
★★★★☆
この巻で、夏Aと、春・秋・冬チームが合流しました。
過酷な選抜・生き残りを体験した夏Aチーム安居が、試験をえずに選ばれた他のチームの人間に対して、選民意識をふりかざし、支配しようとする。
どうして、お前らのかわりにあいつらが死ななくてはならなかったんだ。。。
しかし、妊娠したくるみとばん、小瑠璃とはるなど、他チームと心の絆を持つものも出てくる。
隔離された特殊な世界で生き、最終試験で自分達だけが生き残ってしまったというトラウマをかかえた夏Aチームが、他のチームと交わることで人間らしさを取り戻していくことがこれからの主軸になっていくのかもしれない。
花と嵐はまだ出会わない。
落ちこぼれ組みとされる夏Bを含み、全チームが集結したらどうなるのか、非常に楽しみ。