超絶技巧が止まらない
★★★★★
1995年3月ベルリン、テルデック・スタジオにて録音。アレキサンドル・ラビノヴッチとのデュオで最も『超絶技巧』を感じるアルバムである。
どの曲もこだわりが強い二人らしい選曲なのだが、特にR.シュトラウスの『家庭交響曲op.53(2台ピアノ版)』がもの凄い。ただでさえバカテクなピアニストが連弾で演奏するとこんなにもなってしまうのかと思うほど重厚である。いずれの曲も原曲の面影がまったく感じられないくらいにシンフォニックだ。
しかし、デュオで演奏しているときのアルゲリッチはなんでこんなに生き生きとしているのだろう。やはり愉しいときに最高のプレイをするのがアルゲリッチなのだろう。