ねじれた愛の賛歌その2
★★★★★
前作『二つの初体験―熟義母と若叔母』で、禁忌に悩みながらも溢れる想いを止められない愛情物語を綴ってくれた作者の2作目。本作でも義母とサッカー部の顧問も務める女教師(どちらも未亡人)という2人のヒロインが、高校一年生の主人公に想いを寄せていく物語が濃厚なエッチシーンとともに描かれている。主人公はもとより義母が大好きなのだが先生にも想いを募らせていく。夫を失ったヒロイン達、実の父母を失った主人公、大切な人が突然いなくなる哀しみを心の傷として抱える登場人物の、お互いを思いやる気持ち、いたわる気持ちが上手に描かれており、様々なシチュエーション(部室、保健室、自宅)での情交に華を添える。とりわけ保健室では途中から女子生徒が入ってきてドキリとさせられるが、それでも行為を続ける2人の勇気と度胸には感服である。しかも、義母への想いを知っている先生が、主人公の初めてを義母から奪うのは忍びないとお尻を提供するくだりは印象的なシーン。このヒロイン2人は嫉妬しながらも、同じ境遇にある同志的感情も持ち合わせておりお互いを尊重するのである。終盤は、先生との関係を知って嫉妬の炎を燃やし、学校を1日休ませてまで主人公をしおらしくも激しく求めた義母が、やはり禁忌への葛藤から身を退こうと決意するのだが、その心情を慮って先生がある企みを図り、それが奏功して共通の妻への道を進んでいく結末を辿る。クライマックスでは、既に経験済みの先生からお尻の提案をされ、戸惑いながら受け入れていく義母が可愛らしい。さらにエピローグでは3人で行った海外旅行先の、しかもテラスのデッキチェアという野外でのお尻2つ並べで責め立てられるお約束シーンもある。迸る愛情といろいろな体液が本作の魅力である。