電子的な音やメランコリックな曲調が多い昨今のミュージックシーンで、
数少ない、爽快なロックを聴かせてくれるWilcoの3rdアルバム。
以前のアルバムよりも、カントリー色は影を潜め、ポップな印象を受けました。
個人的には、これまでも(オルタナティブとは付くものの)カントリー色が全曲にあるわけではないし、
特に好きな曲はかなりロックの色が濃く感じるので、
オルタナティブ・カントリーと呼ばれるのには違和感があります。
そもそもアメリカンロックのルーツにはカントリーミュージックも含まれるのだし。
バンジョーやスチールギターを使ってるだけでカントリーと呼ばれてるのでは?!と思ってしまうほどです。
なぜ、こんなことを長々と申し上げるかといいますと、
「カントリー」と聞いて、Wilcoを聴かないでいた自分の後悔からです!
「暖か味がある」「土の匂いがする」と言う意味では、カントリーというのは便利な表現だと思いますが、
Wilcoのセンスの良さは、決してカントリーに直結するものではないと思います。
特にこのアルバムは、その傾向が強く表われています。
WallflowersやJayhawksがお好きな方は、気に入るのではないでしょうか。