コンピテンシー面接を実務に落とすための本(完全実務者向け)
★★★★☆
人事・組織の世界では非常に著名なコンサルタントである川上真史が著書の一人である本である。
コンピテンシー面接とは面接者の行動事実を聞き出すことによってレベル1の受動的行動からレベル5のパラダイム転換行動の5段階に
行動レベル分類し、応募者の今後の行動レベルを判断しようという採用選考方法である。
人は考えを聞かれると良い答えを言おうと容易に嘘をつけるが、行動を聞かれると嘘をつけないという性質に基づいている。
自分で考えても中々行動事実を聞かれると嘘をつけないというのは非常に納得できる。
本書は書名のとおり、面接の特徴や有用性から導入における準備、実際の面接の運用の仕方など、これからコンピテンシー面接を
実施しようとする実務者に向けたマニュアル的な内容である。
著者らの考え方を知るには「できる人、採れてますか?」(同著者)の方が多く書かれており、非常に読みやすい内容でもあるので、
一読しておくとより一層本書の理解が深まるだろう。
物事の本質を見抜くスキル。
★★★★☆
日本ではまだまだ一般化していないコンピテンシー面接。
その全容を網羅しているというだけで、
貴重な文献だと言えるかもしれません。
枝葉を取り除き、どんな行動を起こしたかという
幹を探るのがコンピテンシー面接。
言ってみれば表面的な虚飾に惑わされず、
物事の本質を見抜く面接手法です。
そして、その人の本質的な行動特性を知れば、
将来的なパフォーマンスも予測できるというわけです。
その意味で、採用面接だけでなく人事評価にも、
もっと言ってしまえば日常会話にも応用できます。
願わくば値段がもう少し安ければ…。
コンピテンシー面接の実践書
★★★★☆
コンピテンシー面接のロールプレイがあり、コンピテンシー面接をより具体的にイメージすることができる。コンピテンシー面接に初めて触れる人は、事前に「できる人、採れてますか?―いまの面接で、「できる人」は見抜けない」か「科学的手法で絶対に成功する採用面接」を読んでおくと、理解が進む。
採用をいかにして構造化するか
★★★★★
この本の優れているところは、
あいまいな根拠を基にして「こういう人材を採れ!」という
安易な提案をしていないことです。
心理学を採用に活用しながら、
どのような場面でも成功を再現できる人材とはどういう特徴をもっているかを
明らかにしようという本です。
人の心の中や性格は外見や話していることでは判断できないという
心理学の研究結果が出ています。
行動パターンを丹念に拾っていって、
その集合から浮かび上がる人材像を採用の際の
参考資料にする。それは個人の面接スキルや感情などに
左右されない構造化されたものであるはずというのが
この本のスタンスです。
少しでも面接を科学的に行おうとする方なら、
非常に参考になる内容が含まれています。
行動パターンの理解
★★★☆☆
コンピテンシー採用を行ううえでの参考になる書籍。まずコンピテンシーとは何?というところから解説されていて、非常にわかりやすくなっている。
ビジネスで成功する人材は行動パターンに共通点があるとのことだが、果たして本当にそれだけで採用してよいのか、昇進昇格させてよいのか、考えさせられることも多い。
いろいろな採用基準はあるが、そのうちのひとつの解説書として読むのはいいが、これが基準になるなどの誤解をしないでいただきたい。
あくまでも参考書としてよく出来ていると感じた。