愛すると言うコト
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愛すると言うコトは言葉にすればとても単純だが本当は実に難しい事だと思う。愛すると言うコトそれは人種や種族を超えて純粋にひたむきになれる素晴らしい事な筈だ。しかしそれが他の考えと違うだけでこんなにも周りとかけ離れて苦難な道に立たされてしまう。愛すると言うコト自体はなんら他の者と変わらない筈なのに…。下らない一般論に縛られた人間より本当は動物の方が賢いのだろう。とある話では同性愛は自然界ではなんらごく普通の出来事なのだと言うらしい。なぜ周りと必ずしも同じだとならないのか下らない一般論が世の中には多すぎると感じた。内容は実に素晴らしいです。この物語を真っ直ぐ書かれた作者を尊敬します。
小さい時だからこそ
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この本を買ったきっかけは四才の娘がテレビのお姉キャラの方を見て「男の子なのに女の子なのはどうして?」と聞かれ、答える事ができなかったからです。子供には知らないほうがいい。親として子供には同性愛者にはなってほしくない。だからできれば避けて通りたい問題でした。同性愛者の存在を知るだけで子供が同性愛者になるとは思いませんが、それがきっかけになったら…とか色々考えてしまいました。私自身が同性愛者の方に偏見をもっていました。この絵本は子供のために優しく自然に描かれているのでとてもわかりやすかったです。小さなうちから触れさせるのは最初はためらいましたが、ごく自然な事でみんなと同じなんだよ。という事を教えられるいい機会だったと思います。
人間いろいろ、鳥もいろいろ
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「同性婚」は社会のオトナ度をはかる、重要なバロメーターのひとつだと想います。
この本の紹介記事(日経新聞)によると、アメリカの保守的な州では、この本を図書館から除こうという動きがあったそうです。どこかの国にはマネしてほしくないものです。
ほどよい擬人化で、クセのないタッチでさらりと描かれたペンギンたちはキュートで、読後は暖かな幸福感が残ります。
声高な主義主張や押し付けがましさもなく、学校教材としても良さそうです。
イレギュラーな家族に向けられる共感
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同性カップルに育てられた「タンゴ」は、親に捨てられた子どもである。動物園の飼育係がその、実の親ペンギンが孵すことを放棄してしまった卵を、ほかのカップルがやるように家族を作ろうとしていたオス同士のカップルに預け、おかげで生を受けたタンゴは二人のパパに見守られながらすくすくと育つのだ。
「ここには社会通念上望ましい親子モデルは見出せない」と、子どもから本を取り上げてしまう大人も、いるのかもしれない。人間社会では同性カップルへの偏見があることはもちろん、育児放棄(や生活上の困難から子と別れる親)の現実にも、薄っぺらな倫理をふりかざしただけで思考停止し、行動できないものだから。でもこの絵本を読むと、大切なのは「あなたは誰と生きたいか」だと、思えてくる。家族を作ろうとするカップルへの共感と、守られるべき命に対する配慮から、機転をきかせた飼育係がとても素敵だ。
思えば人間は飛べない鳥よりも不自由な思考に縛られて生きているのだろう。しかしちょっと羽根の名残りをバタ付かせ小首をかしげてみれば、本当に大切なことが見えてくるのだと、ペンギンたちの姿を通して、この本は優しく示唆する。巷間に満ちている、両親がいない(揃っていない)子ども/通念的でない家族形態の世帯/性的少数者に対する偏見や差別に対して、おかしいと考えられる力を持つ子どもたち/大人たちが育つように、柔らかな入り口になっている。
僕は母子家庭に育ち、いつも周囲からの低俗な好奇の視線に辟易していたので、この本の「イレギュラーな家族への湿り気のない共感」はとても心地よかった。こんな本もあることで、ホッとする子がいることは疑う余地がない。もちろん大人でも、こうした物語で癒される人はたくさんいるのだろう。
最近このようなマイノリティ視点の、しかしマジョリティを締め出さない良書が増えたような気がするが、とても喜ばしいことだと思う。
ジェンダーについて子どもにさらりと読める絵本
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日本では同性愛や性同一性障がいなどは、子どもにはタブーとされている気がします。
でも人にはいろいろな人がいるという多様性を自然に受け入れられる子どもになってほしい。
絵本で、ジェンダーについての話題を自然に触れられる絵本として
おすすめです。動物園のペンギンの話で、特に説明を加えなくてもいいですし、
疑問に思う子がいれば、「動物でも人でも、いろいろな気持ちや考えが性にかかわらず
あること」を話してあげればいいと思います。
小さい頃から、こういう絵本も普通に読んでいくことが
グローバルキッズには必要かなと思いました。
あたりまえの世の中に
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今の社会に必要な絵本ですね。子どもたちも気にいりました。