赤塚ギャグ漫画の誕生。
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トキワ荘の中で、少し控えめな感じがしていた赤塚氏に遂に覚醒のときがやってきました。
月刊誌の、穴埋め原稿の依頼です。
別の本で、石森氏に来た依頼を石森氏が赤塚氏を推薦したという経緯を読んだことがあります。
穴埋めですので、何を描いても良い、ということでした。
遂に、ずっと暖めていたギャグ漫画を描くチャンスがやってきました。
徹夜仕事を、石森氏が手伝います。満賀氏もそのムードに押されて徹夜敢行。
その記念すべき赤塚ギャグ漫画「ナマちゃん」は、あっという間に人気が沸騰し連載に。
ここから赤塚氏の時代が始まるんですね。
赤塚氏は、原稿依頼が一杯来ましたが「ナマちゃん」に絞り、他の依頼を断ります。
読んでいて、此方まで嬉しくなる瞬間でした。ナマちゃん、というタイトルも石森氏のアドバイスだったようです。
他に、寺さんが病に倒れ故郷で静養します。寺さんは、実はトキワ荘のリーダーとして頼られるのが、重荷であったと、後日こぼしていたことが伝えられています。
トキワ荘の若い才能の蕾がすべて花開きました。