インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

愛…しりそめし頃に… 9―満賀道雄の青春 (ビッグコミックススペシャル)

価格: ¥1,260
カテゴリ: コミック
ブランド: 小学館
Amazon.co.jpで確認
さいとう・たかを氏来る。 ★★★★★
「劇画」というジャンルが、台頭してきました。
漫画家たちは、劇画を敵対視するような風潮にあります。
その劇画界のリーダーは、何と言っても、さいとう・たかを氏でしょう。
「ゴルゴ13」はあまりにも有名です。
そのさいとう氏が、トキワ荘にやってきます。
実は、さいとう氏は手塚治虫氏の大ファンでした。宝塚に原稿を見てもらいに行ったのですが、上手く会えませんでした。
「劇画」は、まさに手塚氏の後をいっていたのでは手塚氏を超えられない、という発想からスタートしています。
そして東京にやってきて、トキワ荘を訪ねましたが、手塚氏は既に転居後。
しかし、偶然とは恐ろしい。手塚先生がふいにトキワ荘を訪ねてきてさいとう氏とご対面がなります。
実は、トキワ荘のメンバーは全員東北・北陸から東京にやってきていて上野経由の人たちです。劇画は、関西からやってきます。手塚漫画に対する反応の違いが、とても面白いことに気がつきました。
さらに、いよいよ漫画界は週刊誌の時代に突入します。
「少年サンデー」と「少年マガジン」の創刊が近づいています。いよいよ漫画は出版文化の中心に躍り出ようとしています。
漫画家の本来あるべき姿 ★★★★★
 寺さんの結婚式。新婦の父親が元陸軍参謀で、新婦の実兄は超有名作曲家でビックリ。式後寺さんの漫画に対する真摯な情熱は怖いほど。そうした信念はやがて彼に筆を絶たせる結末を導くのだけれども、黎明期を生きた漫画家達の生き様は、現代の私達が学ぶべき命に溢れていたのは間違いない。
サンデーVS.マガジン ★★★★★
この巻の終盤で、日本初の少年漫画週刊誌「少年サンデー」と「少年マガジン」創刊のエピソードが描かれます。売れっ子の満才茂道は両方の雑誌の編集長から連載の依頼を頼まれるのですが、週刊誌二つはこなせない。果たして二人はどちらを選ぶのか…?

って、藤子不二雄ファンの方ならみなさんご存知ですよね。藤子不二雄の代表作の一つ、「海の王子」の誕生です。



この巻では「ゴルゴ13」のさいとう・たかをさんが初登場。貫禄たっぷりな姿で描かれ、手塚治虫さんの母親にヤ○ザに間違えられてしまったのは実話なのでしょうか。笑えるけど、ちょっと、かわいそう(^_^;



それにしてもこの漫画に出てくる漫画家の先生方の多くが今は亡くなっている…。二度と戻ってこない時代、漫画が漫画らしかった頃を描いた貴重な作品だと思います。
『久々に2人で描くか!』このセリフが泣ける!! ★★★★★
いよいよ、週刊少年雑誌の創刊に向けて
世間が動きはじめる。

そして、みんなの兄貴分、寺田ヒロオ氏が結婚を期に
トキワ荘を離れ、マンション住まいとなる。

やはり、みんなの兄貴となる人は
常にみんなの憧れでなくてはならない。

結婚して良い生活をしている処を
みんなに見せて、みんなの良い目標にならなくてはなのだ。
兄貴分というのは、いつも頑張らなくてはならない。
人柄だけではなく、結構ツラい立場だ。
テラさんは、もちろんそんな事をおくびにも出さず
むしろ自然にやってのける処が、また良い兄貴たる所以である。

満賀の新連載「海の王子」の執筆シーンで
才野が『久し振りに2人で一緒に描くか!』と言って
2人が机を向かい合わせで原稿を描きまくる。
F氏が鬼籍に入っている事を考えると
もう二度とこんなシーンは見られないんだなと思うと
ちょっと泣けてくる名シーンだ。
もちろん藤子不二雄名義の後半は、
それぞれが別の作品を発表しており、
ゆくゆくは「A」と「F」に分かれるんですが
「藤子不二雄」結成当時の2人で遮二無二がんばる姿は
やはり、いいのであります。

そして、『久々に2人で描くか!』と提案する才野も
何か人の心をつかむ才能があるんだなと
こういう人だからこそ「ドラえもん」のような作品が
生み出せたんだなと思いました。