1870年パリのオペラ座で、プリマドンナが事故に巻き込まれ役を降板。新人のバレエダンサーのクリスティーヌが大役を得て、舞台を成功に導く。しかし、その姿をじっと見つめる仮面の男がいた。幼なじみの男性ラウルと再会して喜ぶ彼女を、仮面の男は地下深く連れ去る。
作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーの傑作ミュージカル『オペラ座の怪人』は、日本でも劇団四季が大ヒットさせたので知っている人も多いだろう。この舞台をジョエル・シュマッカー監督が映画化。ウェバーの音楽を最大限にいかすために、ドラマはミュージカル構成。よってネームバリューよりも歌唱力のある役者が集められ、怪人にジェラルド・バトラー、クリスティーヌにエイミー・ロッサム、ラウルにパトリック・ウィルソンが抜擢され、吹き替えなしで見事に演じ、歌いあげている。オペラ座の美術、衣装、めくるめく映像など、贅の限りをつくしたようなまぶしさで、ヴィジュアルがこの悲劇を盛り上げるのに一役買っているといっても過言ではないだろう。(斎藤 香)
映画としてではなく。
★★★☆☆
『オペラ座の怪人』というミュージカルがお好きな方にはお勧めしたいです。
普段からオリジナルキャストCDを聴き、以前NEW YORKのシアターでで以前ミュージカルを見たので、比べた感想を書きます。
映画ならではの映像は舞台と違い圧倒的です。冒頭のシャンデリアのシーンの映像処理は上手いなあと思いました。舞台だと、シャンデリアが上に上がって行くだけですから。
ただやはり、キャストに問題が・・・。
怪人の声が、なんだか、よく言えば爽やか、悪く言えば、か、軽い・・・。ファントムの嫉妬や苦悩、支配欲、天才的な音楽の才能と言った要素を含める声にしては、重みや深みが感じられないのですが・・・。
やはりマイケル・クロフォード氏を越える怪人は存在しないと思いました。
映画を見てファントムの魅力に触れた方は是非、ロンドン公演オリジナルキャスト盤CDを聴く事をお勧めしたいです。
後個人的好みで恐縮ですが、揉み上げは要らない。
コレクターズ版を買ってよかった
★★★★★
ほとんど、
エミー・ロッサムを目当てで買いました。
間違いなくよかったのですが、
やはり、「おまけ」の充実ぶりには感激しました。
とにかく、「オペラ座の怪人」ができるまで、
が、これほど丹念な映像として残されているとは。
サラ・ブライトマンのも聞ける(というよりか、おまけはこっちがメイン)
のもよかったですが、
お目当てのエミー・ロッサムの、
オーディションのときの様子が見られたのは、
よかった。
もちろん、本編も好きですが。
封切のときに見たときは、
アップの多用が気になったのですが、
それもあまり気にならなかった。
楽しめる一作だと思います。
豪華ファッションも見る価値大あり!
★★★★★
初めてこの映画を見たのはレンタルだったのですが
あまりに怪人の魅力に引き込まれてコレクターズエディションも買ってしまいました。
俳優、スタッフのインタビューもDVDに収録されているので若干俳優さんの明るさにショックを最初は受けるかも…笑
あと、この映画が他の映画と違うのは本当にものすごい時間とお金がかけてある事です。
買って繰り返しみても何度も発見のある映画です。
音楽、愛、コンプレックス、ファッション、建築様式、戦いなどの要素がぎっしりつまっていて
それでいて根底には怪人の全身全霊をかけた音楽、アートへの愛、クリスティーヌへの想いを描かれています。
コレクターズエディションにはスタッフの方のインタビューも収録されていて、また作品を再度みてみたくなりますね。
私が印象的だったのは衣装担当の女性でした。外見はシンプルな女性ですが、ものすごくプロ意識があり、絶対に諦めない情熱を感じましたね。まなざしがまっすぐで、いい。プロはこうなんだと彼女全体の雰囲気で感じました。
仮面舞踏会に登場する怪人の全身赤の服はものすごく怪人の内面や情熱を表していて好きですね。
あと怪人のちょっと白い襟が出た衣装も紳士を現していて印象的です。とにかく衣装がセクシーなんです!
あと、、特に女性はこんな二人の男性(婚約者、怪人)の中で揺れるのが人生の永遠のテーマなんじゃないでしょうか…?
でも魂の奥では本能的に怪人のような存在が消えないんでしょうね。
表情が語ります
★★★★★
私は、この映画を見るまで、Think of Me は、クリスティーヌのラウルへの想いを表していると思っていました。でも、“There will never be a day when I won't think of you.”(これから先、あなたを想わない日など、1日だって無いでしょう)の時にファントムが映るのを見て、これはファントムに対して歌われているのだ、と気づきました。そういえば、原作でもクリスティーヌは「あなたのために歌った」と、ファントムに言っています。しかも、この言葉は、結末を示唆してもいるではありませんか。
また、the Point of No Return の最後に、ファントムが All I Ask of You を歌いますが、2人の立ち位置は、まさにラウルとクリスティーヌがその箇所を歌った時と同じです。本当は自分がそうありたかったのだ、という、ファントムの切ない想いが伝わってきます。更にこの時、ファントムは「クリスティーヌはラウルへの愛のために、私を欺こうとしている。この情熱は、私を愛しているからではない」と思っています。(クリスティーヌがラウルを見上げるのを見て、自分ではなく彼を選んだ、と思ったのです。なんとか彼女を惹きつけようと全霊をかけていた前半と、表情が一変します。)絶望しながら、それでも求めずにいられない……そんな、胸を締めつけられるシーンです。
それから、ファントムがクリスティーヌに究極の選択を迫る場面。決意した時、クリスティーヌはラウルに向かって(唇の動きで)“I love you”と言っています。でも、それはラウルのために自己犠牲を決意した、ということではないようです。クリスティーヌの次の表情、ラウルのショックを受けたような顔から推測できるのは「大好きよ。でも、どうしてもこの人を救いたい」という決意です。ラウルのためではなく、ファントムを孤独から救うための、言葉にできない深い想いを伝えるための、キスなのです。
原作を超える映像
★★★★★
原作の小説を超える数少ない作品です。
オペラ(音楽)が、主題になっています。
オペラ座に住む怪人と、その怪人の教えを受けるオペラ歌手の話です。
映像もよいですが、歌声もすばらしいと思いました。
家庭用の音響装置を買い足して損がなかったと思える作品です。
オペラ座の怪人は100回程度は見ましたが、いまだに飽きていません。
メーキングも勉強になります。