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死せる魂―リーバス警部シリーズ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

価格: ¥1,890
カテゴリ: 新書
ブランド: 早川書房
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素晴しいジェンダーミステリ ★★★★☆
ジョン・リーバス警部シリーズ第12作。
本書の読みどころは、リーバスの少年時代が語られることであろう。
リーバスが何故動物嫌いになったかが明かされます。
少年時代に飼ったペットはことごとく、
あっと言う間にリーバスの前からいなくなったのだ。
ほとんどはすぐ死んだ。
元気なペットはリーバスに飼われることを拒否して必死こいて逃げたのであるw
まあ、ケダモノと相性が悪くても気にすることはないよなww
そんなリーバスであるが現在の事件の捜査途中に
老犬の頭を撫でるシーンがあるのは感動的。
もっともすぐその老犬はリーバスに唸るのであるが。
たぶんリーバスは動物には耐えられない悪臭の持ち主なのだろう。
今回の事件は同僚警官の自殺事件と、
知人の息子の失踪事件と、
小児性愛者事件と、
シリアルキラーのサイコパス事件である。
物語の中で殺されるのは例によって男ばかり。
小児性愛者は三人も出てくるが、
全員がロリコンではなくてショタコンである。
上品なランキンの小説は、
美少女が犯されて殺されるなどという下品な描写はしない。
被害者の娘として美少女も出てくるが、
捜査途中でその美少女も出場する美少女コンテストの会場に
紛れ込んでしまったリーバスは、
会場の雰囲気を異常と感じ、
ステージママたちを娘を食いものにしていると嫌悪する。
ロリコンは異常です。
ロリコンは自殺しろ!
というのが本書のテーマですw
でも、女装は素晴しい事であると訴えた
素晴しいジェンダーミステリですww
ジェンダーに縛られている不幸な男はこれを読んで解放されろ!

エジンバラ ★★★★☆
このシリーズの作品は、どれも長い。
いつもこの長さに辟易する。

だが後半の醍醐味をよく知っているので
なんとか読みすすむことができる。
といっても、けっして中だるみするようなことはない。

今回も、自殺した警官、小児性愛者、アメリカから帰ってきた連続殺人犯、それぞれがばらばらに話がすすんで行く。
いぶかしみながらも、事件はだんだん収斂して行く。

このシリーズの舞台になっているエジンバラ、一体どんな場所だろうと読みながらいつも思う。
リーバス警部ともう一人の主役は、エジンバラだろう。

ただ難を言うと、私的には終わり方が少し物足りない。

今わかるリーバスの高校時代 ★★★☆☆
 Paperback (Orion)とチャンポンで読み進めまã-た。リーバス警部には突然,ミュージシャンとその曲名が登å 'ã-ますが,大変うまく処理されています。固有名詞もさりã'なくわかるようにæƒ...報が添えられています。リーバス警部ï¼'0作目(邦訳ではï¼"作目?)となりますが,その作å"ã¯é€£ç¶šå°èª¬ã®ã‚ˆã†ã«ç‰©èªžã‚'引き継いでいます。ã"の作å"ã‚'読ã‚"だだã'ではジル・テンãƒ-ラーのã"とも,モートンやサミーのã"ともãƒ"ンときませã‚"。リーバス警部は順序よく読ã‚"でいくå¿...要があります。今回は初めてリーバスの軍隊å...¥éšŠå‰ã®é«˜æ ¡æ™‚代のã"とが語られます。また一つリーバスの過去がわかりまã-た。

 過去数作å"ã¯è¤‡æ•°ã®å¤§å°ã®äº‹ä»¶ãŒå¹³è¡Œã-て語られます。そのためページ数もå¢-えていますが,後半で一つ一つそれが解決ã-ていくと「読み終えた」ã!¨ã„う爽快感ã‚'å'³ã‚ãˆã¾ã™ã€‚

陰鬱なスコットランドの雰囲気を味わう ★★★☆☆
 いわゆるモジュラー型警察小説に英国風陰鬱さをミックスして今風のロック・テイストをスパイスにしてアレンジすると、こういう複雑に入り組んだ通好みのミステリが産み落とされるわけで、今更言うまでもないけれど、米国流な派手なドンパチもないし、灰色の脳細胞をフル回転させて安楽椅子しちゃう探偵もいないのであるな。足で稼ぐ刑事ドラマ=地を這う捜査ぶりを描き出すにはこれだけのページ数が必要だってこと。それでも年々分厚くなるランキンの新作ではあるけれど(^_^;)。タイトルからも分かるように今回のリーバスは、過去の亡霊たちに悩まされる相変わらずの重苦しさで引っ張る部分と、アメリカから帰郷した連続殺人犯との対決部分が上手い具合に結合して読ませるって寸法だ。英国vs米国。異分子が侵入したエジンバラの困惑ぶりが、なかなか一筋縄ではいかない犯罪者との駆け引きと相まって、リーバスのアウトサイダーぶりを引き出す要因となっており、マンネリを防ぐ意味でも、ランキンのテクが冴えるシリーズ最新作に仕上がってると言っておこうか。

 現実の事件を換骨奪胎リーバスものに巧みに取り入れるランキンの小説作法はアップトゥデートでもあり同時に旬を過ぎると一気に鮮度が落ちてしまう危険性を含んでいるけれど、キャラが立ってるおかげで長持ちするシリーズになりそうではあります。『87分署』までとは言いませんが、ランキンがリーバスに飽きちゃうまで続けて欲しいものでありますなあ。最近ではシボーン・クラークだっていい味出してるようにワシは思うのだけれど、レギュラー陣の分厚い背景が必要不可欠ゆえ、あれこれエピソードを挟み込むにはやっぱりこの厚さは必要だわな。おっと忘れちゃいけない、殺人鬼オークスのキャラの殺人者としての質実剛健さ(^_^;)。これだけで★1/2上げちゃおう。冒頭事件の解決を最近はやりの犯罪形態(^_^;)で安易に流しちゃうのは頂けないけれど、実際問題として『それ』が万国共通の根深い犯罪であることも考慮すれば納得出来なくもないか。でも最近この手の解決作品が結構多いのが気に掛かるねえ。

 次回作は梅雨入り前に『Set in Darkness』が出る予定だそうで、次なるリーバスの地味めな活躍(^_^;)を期待して待ちましょうかね。