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千姫様 (角川文庫)

価格: ¥540
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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翻弄されているようでいてしっかりと生きる千姫像の魅力 ★★★★☆
千姫。
この本を読む前までは、名前くらいしか知らないものの、「薄倖の人」という印象が強かった。
豊臣家に人質になっていた徳川の姫。
滅びる大阪城から一人生き延び、夫と死に別れる。
この前半生だけで、もう十分につらい話なのだが、この本の語る千姫の後半生を読み、
女性の本当の強さ、魅力、美しさ、
に気付かされた。

千姫は、たくさんの辛い出来事にも負けず、真っすぐなまま歪まず、優しく、愛に溢れている。
美しくさわやかな、野生の大輪の花のような女性像だと思う。
正しく真っすぐな千姫だけでは物語が浅薄になってしまったであろうが、
千姫と強く結びあわされた人生を生きながら対極的な三帆という侍女が登場することにより、
千姫の光がより色濃く浮かび上がる。
そうはいっても、三帆が影に徹することなく、やはり自分自身の人生をたくましく生きていくことに、読み手が励まされる思いがする。

女性としては、やはり千姫のような人柄、愛され方は理想ではある。
でも、三帆のような自由で強い生き方も、働く女性としては憧れるのである。
女性史観による千姫像 ★★★☆☆
女流作家が歴史物を書く場合、例外なく女性が主人公になる。本作もその例に漏れず千姫がヒロインである。しかし、千姫ほどの有名人になると作者独自の解釈を入れるのは難しい。その生涯が記録に残っているからである。しかし、作者は架空のお付のもの三帆を登場させ、千姫の描写に幅を持たせている。

千姫は家康の策略で秀吉の遺児秀頼の所へ嫁ぐ。しかし、家康は大坂城攻めを決行する。だが、家康の事、千姫は三帆と共に助け出される。ここからが千姫の第二の人生だが、"おふく"との係りあいなどを通じ、徳川家の揺籃時代を裏側から支える役目を果たす。秀頼脱出説なども採り上げるが、言い古された説なので目新しさはない。それよりも、千姫を中心とした女性達の木目細やかな描写が本作の持ち味であろう。また、文章が平易なので親しみ易い点が特徴である。

千姫という波乱に富んだ人生を送った女性を中心に、徳川揺籃期の女性達の人間模様を平易に描いた作品。
読みやすい!!! ★★★★★
初めて平岩弓枝さんの作品を読みました。千姫と実在していない
お付の三帆との関係・・・。大阪城落城後の秀頼生存説・・・等々
とても面白く一気に読破してしまいました。大奥好きで時代物が
好きな(この作品は千姫の恋愛小説的な所もあるので・・・)女性にお勧めの一冊です。読んでいくうちに自分が千姫になったような気分になるし、お付の三帆の立場で読んでもまた違う思いになるかもしれません。
女の方におすすめ ★★★☆☆
高貴な家柄の女子は自分の意志とは関係なく政の駒のように嫁がされます。
千姫様は浅井長政と織田信長の妹・お市の方の間に生まれた有名な3人娘の末っ子であるお江与の方と徳川2代将軍秀忠の間に生まれた姫君です。
最初は豊臣秀頼に嫁ぎますが、祖父(家康)父(秀忠)の手で豊臣家は滅ぼされ千姫は徳川に戻ります。

私の中の千姫は「悲しい運命の姫」というイメージでした。
この本を読みもし、この話が本当だったら千姫は女としてこの時代に得ることが容易ではなかった「恋」を知り、その方の元へ嫁ぐことができ幸せだったろうと感じました。(その後も悲しいことは起こるのだが)
家康の好々爺やぶりや、家光の姉(千姫)への愛の書き方も良かったです。

安心して読める、どちらかというと!女の人におすすめの本です。