日本人にとっての山と修験の位相・・語り部のように
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日本列島の各島に背骨のように横たわる山、
そしてその奥地には修験の聖域が点在し
古来より修験・山伏の生態がある。
その聖域は山伏たちの驚異的な山がけで点から線になり
古代においても情報が瞬く間に広がる。
日本人は死者の霊は山に帰るとして山を崇める。
そして日本人特有の「山に入って一旦死にそして滅罪し
下山と共に再生する」という思考が下敷きにある。
9つに分けた修験の山岳宗教を 長い年月をかけて
自らの足で採取した膨大な資料と実際の史料を縦糸と横糸にしながら
語り部のように淡々と述べる著者にとても共感を覚える。
そして日本人は四方を海に囲まれた海洋民族であるとともに
まぎれもない山岳民族であることを認識させられる。
山も海(水)もまさに禊には欠かせないものなのだ。