アセットアロケーションから各資産クラスの運用手法やパフォーマンス評価も含めて最新の話題を取り入れて解説している。

　例えば運用基本方針については、カナダのオンタリオ州教職員年金基金、米国のカリフォルニア州公務員退職年金基金の例が掲載されている。金融時系列モデルについては、ランダムウォーク・ＡＲ・多次元正規・ＶＡＲＭＡ・共和分とエラーコレクション・ＧＡＲＣＨ・マルベイ／ソラシウスモデルが解説されている。株式運用のところでは完全法の問題点にも言及している。債券運用のところでは「年金負債インデックス」が紹介されている。オルタナティブについてもヘッジファンドのみならず不動産証券化商品も取り上げられている。
　なお、政策アセットミックスの作成に必要な年金ＡＬＭについてもバランスシート型とシミュレーション型の両方について簡潔に触れている。
　文章は良くこなれている。