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雷の季節の終わりに (角川ホラー文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店(角川グループパブリッシング)
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長編もいい ★★★★☆
短編集の多い恒川さんですが、私は「風の古道」と並んでこの長編が大好きです。
正確で美しい文章、しっかりとした世界観に加え、精緻な構成が光ります。
美辞を並べれば並べるほど陳腐になりそうですが、とにかく読んで味わってほしい物語です。
世界観確立 ★★★★★
デビュー作も素晴らしかったが、今作も秀逸。
独自の世界観を完全に確立されましたね、恒川さん。
相も変わらぬ美しく透明感のある文章と、先の読めない構成に、ラストまで一気に読んでしまいました。惜しむらくは、皆さんが言う様に、ラスト近辺で詰め込み過ぎな感があった事。それを差し引いても、完璧に近い作品です。
静かな水面から水底の世界をのぞいているような気がする ★★★★★
ここは「隠」という国。日本とは少し違う位相にある国。そこに僕はいた。姉と二人で暮らしていた。
けれどある年の「雷の季節」に姉は失踪する。姉はどこへ消えたのか。同じころ僕は「風わいわい」に憑かれる。
そして一人の暮らしは僕を孤独にした。

話がいくつも並行して語られて、初めは何が何だかわからないときがありました。
けれど全体にある雰囲気は特殊で、触れそうなのに触れない。とてもあやふや。
謎が謎をよぶ。世界観が不思議で隠の世界は本当にこちらとは違う。内容的には夜市などの作品とはちょっと違うけれど、不思議な世界に絶対的な悪がいる部分はけっこう変わらないなと思う。
風の古道にもいた。あの悪としかいいようのない人物。弱い心がねじくれてしまった醜い奴。嫌だなあ。
でも、あれが人の本質のような気が…。
それでもこの作品は水の深いところをのぞいているような気になる。
文庫本と単行本 ★★★★★
単行本版と比較し、文庫本では宿命というか、古い縁というか
個々のつながりを深くしたような感じがします。
少し作品の味わいが異なっていて、単行本と文庫本を
読み比べてみると面白いかと思います。
恒川ワールド最高! ★★★★★
「夜市」を読んで、大ファンに!!

この長編は、マジでヤバい!
オイラは、こういうちょっと怖くて切ない話が大好きなので、カナリ壺にハマりました!

このジメジメした感じを文章で表現するのはスゴイ技術です・・・、圧巻。