ツボを抑えた読みさすさ抜群のコーチング入門書
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コーチングとは、基本的に承認行為であるということを実感した一冊だった。もちろんそのことは様々な言い回しで何度も本文に出てくるのであるが。
承認とはマズローが称えた基本的欲求の4段階にあたるものである。本書ではアクノレッジメントと片仮名で表現している。本書はひたすらアクノレッジメントについて述べた本である。「ほめる」ことはアクノレッジメントの一部でしかない。あなたの存在を認めています。努力を認めています。元気に仕事に取り組んでいることを認めています。分析力を認めています。
人は承認されたい動物だ。承認こそが、社会で、会社で、家庭で誰もが求めている行為なのだ。しかし、最も得られるのが難しいものだ。他人から認知される必要があるからである。
それならこちらからどんどん承認していこう。観察しよう。この人は何を承認されたがっているのだろう。存在か、洋服か、仕事の速さか、分析力か。悪いところを正面から言って欲しいという承認形式もあるそうだ。フクザツ。
実は私も今最も感心があることの一つが承認欲求である。この本はそれに見事に答えてくれた。素晴らしい本だ。
コーチングスキルでありながら、あなたの人生を変えるかもしれない本の1つと言っていいだろう。
これまで読んだコーチング書はボロボロ、直木賞ものです!
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先ず読みやすい。何のストレスもなく、ビジネス書としては珍しいほど、つかみ、ストーリー、事例に卓越し、一気に読破させます!
何故か?ページ数は適切であり、今風に言うと、上から目線でなく、著者自身が率直に、私はもっと有名になりたい、認められたい気持ちをさらけ出し、その目線で書いているからです。
その気持って、わたし達自身の願望だから、「I」アイ、わたし達自身が共感し、わたし達のこころを揺さぶります。
誉めるということは、例えば、「著者に本書はすごい」と言うよりも、「わたしへの影響を表現する。読後、興奮した、わたしはレビューを書きたくなった。一人でも多くの方に読んで欲しいと思った」。
この表現、体現方法がコーチングのツボであることを教えられました。