魅力的な男性陣も物語を彩ります。
物語の鍵となる美しい美術品?ウィンドダンサーと呼ばれるペガサスの像は、グッと時代が進んだ、同じ作者の名著「風のペガサス」にも登場しますので、そちらもチェックすると楽しみは二倍かも!?
これは、翻訳では「風のペガサス」の続編になっていますが、原書では次に翻訳される続編”Winddancer"が第一作で、この本"Stormwinds"が2作目にあたっていて、「風のペガサス」は第3作目にあたります。なぜ反対から翻訳するのかわからないのですが、そのほうがおもしろいのでしょうか?どうせ訳すなら原書の順番どうりにしてほしいとよく思うのですが。ともあれ、本の内容はとってもおもしろかったです。フランス革命を舞台にしたロマンティック・アドベンチャーですね。
前作「風のペガサス」の主人公ケイトリン・ヴァサロからさかのぼること数代前の女性、カトリーヌと、彼女の幼なじみであるジュリエットの物語です。ふたりが成長して女性として幸せとつかむまでのストーリーが、ウィンドダンサーという伝説のペガサス像の行方と、フランス革命という時代設定と絡まって、ぐいぐい引き込まれてしまいました。「風のペガサス」であまり説明されなかったことが、この作品で説明されているので、あれはそういうことだったのか、と納得したところがたくさんあります。まるで、ウィンドダンサーが本当にこの世に存在するかのように思わせてしまう作者の筆力はさすがです。