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蜘蛛男 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

価格: ¥735
カテゴリ: 文庫
ブランド: 東京創元社
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どうして犯罪へ ★★★☆☆
 明智小五郎の登場する長篇。
 怪人が登場して、次々と美女を殺していく。そういう話である。
 乱歩の定番のストーリーだが、本書の出来はいまいちだと思う。全体に大きなトリックが仕掛けられているのだが、そのせいで逆にスッキリしないというか。説明不足で割り切れない読後感が残る。
 プロットには工夫があって面白いと思う。
推理小説の巨匠 ★★★★★
奇抜な表現に当初度肝を抜かれましたね
しかし、犯人には騙されました…
狡猾、周到、残虐、こんなに恐ろしい相手をどう追い詰めていくのか…
また、追い詰められるのか…
登場人物が次々に殺されていく様には戦慄します。
手に汗にぎるシーンの連続で読み始めたら区切りをつけるのが難しいです
推理小説の巨匠が書いたこの作品一度読んでみて下さい
子供騙しの駄作! ★★☆☆☆
 ある程度、噂は聞いていたものの、乱歩作品として予想以上の駄作であった。乱歩の長編でも名作『孤島の鬼』、通俗と呼ばれる『一寸法師』や『闇に蠢く』、あの悪名高い『盲獣』でさえも結構楽しめた私が、本作品だけはあまりの馬鹿馬鹿しい子供騙しに、途中で読むのが嫌になって、一年程中断していたのが、このレビューを書くためにやっと最後まで読み終わった。最後まで読んでも相変わらず荒唐無稽のストーリー展開とド素人向けのトリックがダラダラ続くだけの全くの駄作であった。探偵小説ファンからは馬鹿にされる内容である。
 乱歩ファンにとって唯一評価しうる点は、乱歩一流の扇情的文体と巻末の解説で「性のアナーキズム」と称されているエログロ犯罪の描写だが、この点も大した深みは無く中短編にもっと良いものが幾らもある。
 レベル的には少年探偵シリーズに残酷さを加味した程度のもの。
 又、本文庫シリーズの売りである「初出時の挿絵」も、無いよりはマシだが印刷が如何にも不鮮明で、ガッカリ。
 「意外な犯人」も私は表紙裏の登場人物表を見ただけで分かってしまった程、陳腐な設定であった。
誰もいないので私が ★☆☆☆☆
蜘蛛男と畔柳博士の狡猾な戦いが繰り広げられる設定ですが、はっきりいってトリックは簡単、私も三分の一読んで、すぐに犯人がわかりました。後の捕り物帳はいつもの乱歩調のエログロの世界で幕を閉じていくわけですが、やはりこの本のミソは犯人当てでしょう。しかし、推理小説を読みなれている人ならすぐに分るトリックというのが難点な作品です。唯一良い点は蜘蛛男がハンニバル・レクタのような怪人に見える点とでもいいましょうか、それにしても孤島の鬼に出てくる犯人のほうが近かったような気もしますが、その点が誉めるべき点でしょう。とりあえず深く考えず気楽に読めば楽しめる作品だと思います。