さて、内容であるが、料理の紹介がメインであるが、それだけにとどまらず文化論や道徳論など、さまざまな著者の考えを盛り込んだ作品である。今日の劇画『美味しんぼ』のルーツといってもよい作品。また、連載されていた明治時代の食品の保存法や、現代の調理法に比しても遜色ない(むしろそれ以上)ような調理法も紹介してあり、美食家ならずとも必携の一冊である。