身長僅か149センチメートルの男子高校生が
（ガードとはいえ）主人公をつとめる上、
所属チームがひたすら負け続けると云う
異色のバスケットボールマンガ第五巻。

超高校級の選手が登場するわけではないため
普通の高校生の生活や家庭の問題などが
丁寧に描かれている点において、作品世界に
しっかりとしたリアリティが感じられ好感が持てる。

主人公「空」、キャプテン「百春」、司令塔「千秋」、
天才的バスケセンスの持主「トビ」
そして監督「七尾奈緒」も合流し
GW合宿に臨む九頭龍高校バスケ部。
メンバーの精神的な成長を描きながら
その総仕上げに練習試合に挑むが・・・。

あんなに不良だった少年たちが、一人の女の子の言葉の指示を聞き怒鳴られ、着々と成長していく姿が自分ももっとがんばろうという気にさせてくれる。ただの青春漫画じゃない人間描写がすばらしい作品だ！　スラダンより試合が短かいところが少し残念だなと思うときがあるが、程よい長さだと思う。

最初、1巻を読んだ際、『やっぱキャラが、スラムダンクに似てるとこがあるなぁ。』と思っていました。
しかし、話が進むにつれ、この作品も個性（？）が出てきたんじゃないかと思います。

この5巻は、マネージャも決まり、ようやくバスケ部らしく動いていくところに注目したいです。
内容は、合宿編となっていますが、『クズ高』バスケ部が合宿において身体的能力だけでなく、精神的にも成長し、仲間同士のつながりが強くなっていくところに、自分の体験が被さり共感が持てました。

次の巻では、この合宿での成果を練習試合という形で見れるので、楽しみです♪