1978年にリリースされた本作は、今もなおエレクトロ・ミュージックで最も美しいアルバムの1枚に挙げられる。本作は、リーダーのラルフ・ヒュッターとフローリアン・シュナイダーの底知れない革新的なテクニックだけでも十分に鮮烈だが、並外れた作曲能力もまた全面に発揮されている。強烈かつ流麗なシンセサイザーが人間のボイスに負けないくらい表情豊かな「Neon Lights」「Metropolis」。くすんだメロディーときらめく音の流れがたがいにサポートする「Spacelab」。また、「Spacelab」とムードあるタイトル曲では、極端なまでに電気処理されたボーカルが鋭いコントラストを生みだしている。「The Robots」は、スタッカートを刻むエキゾチックなメロディーと卓越したサウンドエフェクトが絶え間なく響く、大胆な声明と言える。そして「The Model」は、クラフトワークの目を見張る活動からコマーシャルなシンセサイザー・ポップスが生まれるであろうことを予感させている。(Mark McCleerey, Amazon.co.uk)
クラフトワーク入門
★★★★★
知名度がある「Robots」はもちろん良いけど、
このアルバムでは「Spacelab」「Metropolis」をぜひ聴いていただきたい。
「宇宙研究所」「メトロポリス」と言うある種ベタなイメージの曲ではあるけど、未だこれらを超える古き良きSFの世界を表現した楽曲を聴いたことが無い。
インストでアナログシンセの音が堪能できるし、何よりメロディが美しい!
ポップだけど、どこかドイツ的な構築美が見えて美しい。
他の曲も全て良く、全く捨て曲が無い。
曲数は少ないけど、その分何回でも繰り返し聴きたくなる。そんな傑作。
ジャーマンプログレッシヴロック
★★★★★
なんて当時は呼ばれていましたね、クラフトワークは。だから彼らのことをテクノポップと呼ぶ人を見ると???。当時のことを知らない人のために簡単に説明しよう。テクノポップなる言葉は、YMOを筆頭とする日本のバンドにつけられたもので、そのYMOが大きな影響を受けたバンドとしてマスコミが紹介したのがクラフトワークなのだ。だから彼らもテクノ扱いされてしまったが、アウトバーンの頃は誰も彼らのことをそう呼ばなかったことを声を大にしていっておこう。従ってリアルタイムで追っ掛けている自分には、どうしてもテクノポップという言葉はなじめない。まぁ、どう呼ぼうとその人の主観なのでいいんですけど・・・・。確かにデビューの頃の難解さは影を潜め、聴きやすくはなっているね。ディスコでも彼らの曲がかかったそうだからリズミカルでもあるという事だろう。収録曲全部彼らの代表曲といっていいくらいの傑作ぞろいである。日本のPーモデル(だったっけ?)も.#4をカバーしていたっけ。とにかく聴いてみてください。
時代を先取りしたもみあげと電子音
★★★★☆
江口さんの漫画で「進めパイレーツ」というのがありました。そう、その表紙にクラフトワークのこのジャケットが登場したのです。中高生の間で、いわゆるテクノカットがはやり、学校によってはブルース・リーが「燃えよドラゴン」でセンセーショナルに登場したときにブームとなったぬんちゃくと同様、禁止になったところも数多かったと聞いています。クラシック畑出身らしい、これでもかと正確なリズムを刻む電子音とファッションセンスでクラフトワークは先進的な存在でした。
私は家で「ロボット」を聞いているうちになぜだかどうしてもステレオで聞きたくなり、今はなき駅前の電気店でパワーアンプとスピーカーを買いました。もう20年以上も昔の話です。当時のパワーアンプとスピーカーは今も健在。そして、クラフトワークも、漆塗りの茶碗のように、年月を経ることでレトロな新しい魅力を今の時代に醸し出していると思います。
ちなみに我が家はそろって、クラフトワークが大好きです。このところの角が取れた感じのない硬質感も捨てがたい。
彼らの最盛期の一枚としてお薦めです。
ゲルマンテクノ
★★★★★
テクノポップの先駆け的グループです。
YMOもかなり意識していたようです。
ヴォーカルにイコライザー、そしてシンセサイザーと直結させることで創り上げる、彼らが言うところのヴォイス効果にしても、ある意味で初期のような不自然さは見受けられません。
音楽的には、イージーリスニングの部類にはいるのかもしれません。
ジャッケットの写真のインパクトがあり、ビジュアル的にも洗練されたものがあります。
落ち着いた感じで、聴けます。
テクノとは。
★★★★★
テクノのイメージの全てがこのアルバムにある。しかし、ドイツ語で聞いてこそのKRAFTWERK。ドイツ語では、We are the robots.が字余り気味になるのが良い。"ドイツ語はとっても機械的な言語なんだよ" ラルフ・ヒュッター