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時雨のあと (新潮文庫)

価格: ¥546
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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まさにプロの仕事 ★★★★☆
作家の山口瞳さんは生前「長編小説は素人でも一生の間に一編は書くことができるかもしれないが、短編小説はプロにしか書けない」とおっしゃっていたが、もちろんこれは「良い」短編小説だろうが、著者の作品は全て水準以上でまさにプロの仕事である。剣を抜いて刃を交わす派手な斬りあいもあるが(「闇の顔」)、それは著者の描きたいメインの部分ではないのだが、この斬りあい描写が実にうまい。ハラハラさせるのだ。難を言えば字が小さくて読みにくい。新装版に期待したい。
これもいいなあ ★★★★★
藤沢氏の数多い短編集の中でも、今まで読んだものの中では、ピカ一の1つだったものです。
理由の1つ目は、著者得意の市井物と、下級武士物が、半々位の分量で収録され、バランスが取れていること。理由の2つ目は、著者の短編の中でも、秀逸と思われる「雪明り」等の作品が収められていることでしょうか。
決して裕福ではなく、というより、貧しい生活を送りながらも、けなげに生きる人々を描かせたら、本当、この方の右に出る人はいないと思わせる作品になっています。
読後、「やっぱ、藤沢周平はいいなあ」と思わせてくれる1冊です。
人の優しさに触れたいとき、どうぞ。 ★★★★☆
下級武士や市井の人々など、身近な存在の人々に
視点をあわせ、人々の心のひだを綴っている彼の作品は
私たちにとって身近なようでいて、とても遠い。

人は根本的に変わらない。
弱くずるく、でも暖かい。

だが、その温度は時代ごとに異なるのだ。
人への関心具合。自分の弱さ、ずるさに対する恥じらい。
異性を恋しいと思う気持ち。
そこには確かに、今の時代、なかなか見つけられない感情があふれている。

そして、そういった感情や風景に触れることで
生まれる懐かしい暖かい気持ちを求めて、
私は藤沢周平の作品に向かうのである。
いやぁー いいなー 絶品! ★★★★★
短編集では「神隠し」がピカイチ!と思ったが、
何の!この「時雨のあと」はいいなー。
東西両横綱と言った感じでしょうか?

■お薦め度&評価:
★★★★★(満点!)
これは「超・お薦め」

■「雪明り」
映画「隠し剣 鬼の爪」は、藤沢周平作品の3作を合わせた内容だった。
その1作がこれ。前にも読んだが、いい話で泣けちゃいます。
「由乃は跳べと言っている」・・・・「いま、跳んだのか?」
その勇気は、若さか? いいなー

■ 「闇の顔」
この7話の中では長編。読み応えあります。
最後に、びっくり。

■ 「時雨のあと」
表題作。この「兄妹愛」は悲しい。だけど、“兄”ほんと どうにかして欲しい。説教してやりたいぐらい。でも良いキャラしています。前半は漫才のようです。
しかし、兄を信じながら苦界に身を沈めて・・・・。それでも兄は・・
まったく もう!

■ 「意気地なし」
これは安心しながら読めます。
いいなー、あー 羨ましい。

■ 「秘密」
とボケた爺さんにも昔はこんなことがあったのだ。
最後笑っちゃいます。いい話だ。

■ 「果し合い」
もしかしなくとも、この短編7作の中で一番かも。
いい話だなー、
こんな陰の爺に 私もなりたい。憧れます。

■ 「鱗雲」
悲しいけど、最後はハッピーエンド。
こういう後味のいいのは救われます。


藤沢周平の魅力たっぷり 珠玉のラストシーン ★★★★★
 美しいものにふれていると幸せで濃厚な時間となる。サラブライトマンの澄んだ歌声にうっとりとし、中日ドラゴンズの選手の奇跡的なプレーに喝采を送る(fanです)。いい時間である。藤沢周平の小説の魅力もラストシーンの美しさにある。「おー」とため息をつくことしばしばである。この『時雨のあと』は短編集。最後にある「鱗雲」 のラストシーン、これはいい。何度読んでも心に響く。涙が出そう。短編の中で最も好きな作品だ。