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三国志 きらめく群像 (ちくま文庫)

価格: ¥924
カテゴリ: 文庫
ブランド: 筑摩書房
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【現状】最も深い「三国志」関連本! ★★★★★
「三国志」(正史・野史・演義)に関する書物としては、現状日本で最も深い本です。著者は自身のことを学者ではないとし、本書もエッセイというスタンスをとっています。しかし、不思議なことにその内容は、日本の他の学者や大学教授・講師などが書いたどの「三国志」関連本よりも深く追究されています。盧弼『三國志集解』を直接読むことができない方にはピッタリの本です。

ただ、残念なのは扱っている人物が限られていることです。また、まれに「豪族」と「貴族」の概念が曖昧に書かれている部分があることも気になります。それでも、「深さ」においては本書に比較優位があると言えます。個人的には、さらに扱う人物と範囲を広げた増補版の出版を前身『三国志 人物縦横談』の頃から希望しています。
親切で、面白くて ★★★★★
高島先生の正史三国志人物伝です。
本来、白話文学が専門のはずで、水滸伝についての著作も多い先生ですが、なぜか三国志は演義ではなく、正史でお話されています。
正史なので、一般の三国志ファンには蜀漢の面々の扱いに不満もあるかもしれませんが、演義も正史も詳しくなると話題が広がって楽しくなると思います。親切で面白い本です。読んで損はありません。
三国志のおもしろさが倍増!大笑い! ★★★★★
吉川三国志、横山三国志と一気に読みつなぎ、次は人物辞典だと思い購入した。そういう意味では見当違いの本だったが、これが実におもしろい(ご本人もそう言っている)
泣かせどころの徐庶の親孝行場面が「最も感じの悪い箇所のひとつだ」と決め付けられている。
「劉備は6君くらいに仕えて、しまいには孤立している。信用ならぬ男とも言えるし、しぶといやつとも言える」ビックリしたが「言われてみれば確かに・・・」大笑いだ。
何度読み返しても笑いがこみ上げてくる。
「三国志ファンには受けませんよね」と言われたらしいが、そんなことはない。三国志のおもしろさが倍増した。しかも、知識の豊富さ、読みの深さに裏付けられている。
文書の小気味よさテンポのよさも抜群! お会いして、縁側でお茶でも飲みたい(*^_^*)
この調子で、ぜひ高島三国志を執筆していただきたいものだ。
楽しい三国志人物伝 ★★★★★
高島先生の文章はとても面白いです。コミカルな文体といえばよいのか、この本に限らず、特に「水滸伝の世界」などは、笑いをこらえるのが大変なくらい読んでいて楽しく判りやすい文章です。
内容の方は、小説やコミックスの三国志しか知らない人には耐え難い?あるいは認めがたい?かもしれない当時の現実や世相を元に書かれていて、目から鱗の連続になるんじゃないかと思います。そういうわけで、熱烈な劉備ファンや孔明フェチな方々には、ちょっと耳の痛い・・・いや読むのが辛い話も多いかもしれません。
読むのが楽しい本 ★★★★☆
日本で「三国志」と言えば演義や正史ではなく、吉川英治の書いた物のようないわゆる二次小説しか読んだことのない人も多いと思うが、そんな人でも十分に楽しめる内容。
演義やその他の二次小説で活躍した武将は正史では‥と、ギャップや新たな魅力が発見できる。

話があちこちに飛んだり、文章も「〜である」で終わるかと思えばですます調で終わってるところがあったり、まるで筆者がくだを巻いてるような調子で語る武将列伝。
しかしそれがかえってテンポを生み、文庫にしては厚めだがすんなりと読める。