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座右の名文―ぼくの好きな十人の文章家 (文春新書)

価格: ¥767
カテゴリ: 新書
ブランド: 文藝春秋
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名文とはかように心地良いものなのか! ★★★★★
十人の名文家を紹介している高島俊男氏自身も名文家だと思う。氏の文章はイタリアのミネラル水のように飲み口が良い。水と違って文章はどれだけ飲んでもおなかがいっぱいになって苦しくならないから、浴びるように読みふけられる愉悦。ヘネシーVSOPのストレート(ツーフィンガー)に例えても良いだろう。決して悪酔いすることなく、いつまでもほろ酔いのご機嫌が続く。僭越ながら明治時代の高等遊民に憧れる浅学な徒である私は、十人の名文家を紹介するに当たって披瀝される趣向に満ちた各々のエピソードが誘う教養の輝く魅力に何度吐息をついたことか。微笑ましく頬ずりせんばかりのとっておきの良書だと思います。
素晴らしい!! ★★★★★
私の場合、新井白石、本居宣長、森鴎外、内藤湖南、
四人の解説を楽しく読ませていただきました。
達意の文章に心動かされること、しきりでした。
にじみ出てくる可笑み ★★★★★
この作者の本は、ほとんどはずれがなさそうなのですが、
それでも、本書はタイトルから予想される以上に良書の趣があります。

テンポの良い文書、アイロニーが勝ったユーモア、にじみ出る古典への造詣、などなど。

取り上げられた10人の文章家は、少年ジャンプの黄金期を体験した世代からすると、
多少時代がかってみえます。それでも、学校の授業で習ったのではないかと思しき面々が
並んでいます。

本書の最大の特徴は、登場した文章家のキャラができすぎていること。きっと実際以上に。
例えば…、とりつくしまのない英才、新井白石。偏屈なのか理詰めなのか変転極まりない、
本居宣長。機動力のあるジャーナリスト、内藤湖南。神経強迫症寸前の夏目漱石…。

その中でも、極めつけは、斎藤茂吉。でそうででないくしゃみの様なおかしみのある人な
のかあるいは作者の力量がそう思わせるのか、にわかには判然としえません。

名文について書かれた文章は名文なのか、本書はそんなことも考えさせる魅力があります。
面白くてためになる ★★★★★
毎度のことながら、高島俊男さんの本は、面白くてためになる。今回は「初めての、しゃべってつくった本」ということで、少し読み勝手が悪い気もするが、あくまで高島流の文章ではある。
サブタイトルにあるように、高島さんの好きな10人の文章家について書かれてあるが、メインタイトルからイメージされる、名文を抜き出してそこに解説を加えた本ではない。
新井白石から斎藤茂吉まで10人、あまり興味のない人もいたが、本書を読み終えて、どの人についても興味がもてた。
人類はみな日本の目下であるといった本居宣長、自分をとりまく人々の期待に生涯をかけてすべて応えた森鴎外、天下の悪妻といわれた妻をもった夏目漱石、「好きなもの 苺 珈琲 花 美人 懐手して宇宙見物」とよんだ寺田寅彦などなど。
津田左右吉は以前から面白い文章を書く人だなと思っていたが、ますます好きになった。
どの人の書くものも現代の文体ではないので、読みづらいだろうとは思うが、機会があれば、どの人の文もじっくり読んでみたい。そんなことを思わせる本。