これまでにない童話
★★★★★
海の描写について、これ程適切な童話がこれまであったろうか。海の広さ、こわさ、深さ、不思議さ、音、色、漁師、波、船、空、雲など、主人公のやまんばあさんの活躍もさることながら、その舞台となる海の描写が生き生きとしていることに驚いた。このシリーズの別の本では山の描写が美しいが、それはこれまでも宮沢賢治を始め、他の作家の本でも味わうことができた。
6歳の息子は読んでいる内に本をバラバラにしてしまった。大好きな本だったので、大変がっかりしている。製本をもうすこししっかりとして欲しい。それでも星五つはまちがいない。