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イタリア海洋都市の精神 (興亡の世界史)

価格: ¥2,415
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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はずれ ★★☆☆☆
 「興亡の世界史」とあるからには、少なくとも主要海洋四都市の興亡が描かれてしかるべきであると思われるのだが、実際本書はアマルフィの都市構造をはじめ同市のことでかなりのページを費やしてしまっている。ことにジェノバについては実にお粗末である。内容は興味深いものがあるのだが、その点看板に偽りがあるというのは否定できまい。
海からのアプローチ ★★★★☆
タイムリーなことに、ちょうど夏休みで南イタリアに遊びに行く直前で本書を購入。本書の舞台でもある南イタリア各地のホテルでLimoncelloを飲みながらのんびりと読みました。
本シリーズの中では、題材や視点が異色で、建築史からの解説の比重が高く、帝国史ではなく都市史を扱っている。4大海洋都市を舞台と謳っているものの、実際はヴェネチアとアマルフィに関する記述がほぼ中心と言っていいだろう。
実は南イタリアに関する予備知識は無いに等しかったのだが、ほぼ実際の建物や街を見ながら読むことができたため、いろいろと実感を持ちながら読むことができた。ただ、もしそうでなければ、もっと図版が入ったほうがより本書の内容を理解できるのではないかと思う。
地中海の都市から世界史を照らし出す ★★★★☆
 どこまでも青く澄んだ海と空、白い雲とまばゆい太陽のもと、地中海は多くの文化や国家の興亡を見守り、多くの歴史家や作家をも魅了してきた。本書は建築家の視点から、イタリアの諸都市を体感しつつ、その歴史的意義を見出す。
 その地中海の中にぽつんと宝石のようにきらめくヴェネツィア、アマルフィ、ピサ、ジェノヴァの都市を逍遥しながら、それぞれの数奇でドラマチックな歴史を生き生きと描く。この地域に生きた明朗快活な人々は、古代地中海文化を引き継ぎ、イスラーム文明の影響を受けて、華やかな都市文化を花開かせ、そこからは高らかな人間賛歌がきこえてくる。ここに近代の精神がうまれ、イギリスやオランダなど近代を開く国々に世界史の主役の座を準備する。
 これらの都市は、世界史的役割は終えて、いまではすっかり落ち着いた街並みをたたえているが、その歴史的意義を超えた魅力を本書は伝えてくれる。
 ただし、興亡の世界史シリーズ全体での本書の意味付けがやや不透明である点でこの評価とする。