数学を使えると「人生がハッピーになる！」本書は、一口に言ってこのようなコンセプトの著書と言って良い。
　しかしながら「数学―微分、積分、ベクトル」等と聞くと「高校時代から苦手」という人が多いかもしれない。確かに難解で手に負えないのであればあきらめるしかないであろう。しかし、そこを“数学のプロ”内山氏は数学を苦手とする人にも本書でわかりやすく説明してくださっておられる。しかも「数学がどのように日常の仕事につながっており役だつか」という視点から書いてくださっているので、数学に興味が持てるようになる。

　スポーツでも仕事でも良いコーチについて教わることが上達の近道であろうが、本書で、内山氏から数学の微分、積分、ベクトルの手ほどきを受けると効果は大きい。具体的には、数学における定義の重要性、十分条件、必要条件に始まり、最近話題になっているゲーム理論（ナッシュの紹介）による統計分析、および株価、投資についても数学を平易に使って興味深く書いておられる。ページ数も220ぺージの新書で読みやすいので、大変「投資効率の高い価値ある新書」と言えよう！

マーケット、予算、ノルマ、ソフトウェア、設計仕様・・・。
「数学」よりも「ビジネス」に重点を置いていると言える実用書。論理的思考だけでなく社会勉強にもなります。

数字の重要性は理解できるが、一般論のような気がする。ただ、情報はあっても、使い方が漠然としている人は参考になるかも