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かじけ鳥―うぽっぽ同心十手綴り (徳間文庫)

価格: ¥660
カテゴリ: 文庫
ブランド: 徳間書店
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消化不良気味 ★★★☆☆
楽しく読んできたシリーズも遂に完結ですので期待しましたがイマイチでした。
相変わらず面白いのですが、謎がスッキリと終わらずモヤモヤとした感が残りました。
もう1巻延長しても良かったと感じました。
遂に完結! シリーズ第7弾 ★★★★☆
 うぽっぽ同心十手綴りシリーズの7冊目、「穴まどい」「きりぎりす」「かじけ鳥」の3篇を収録。表題作「かじけ鳥」でシリーズ完結。
 「穴まどい」では、主人公の勘兵衛が、愛娘の綾乃、後輩同心の鯉四郎らと連れ立って紅葉狩りに出かけたところ、鯉四郎が何者かに毒針で胸を刺され生死の境を彷徨う。勘兵衛は鯉四郎に恨みを持つ者、最近携わった事件など調べ犯人を追うのだが……
 表題作「かじけ鳥」では、勘兵衛は行方不明の妻“静”の消息を尋ねて板橋宿を訪ねるのだが殺人事件に行き当たり、孤軍奮闘する。そしてラストでは、愛妻の静との関係に終止符が打たれる。その結末は……
 本書では勘兵衛の身辺が大きく変化する。連作シリーズ物の長所を活かし、静の消息や、綾乃と鯉四郎の恋の行方などで興味を引き読ませる。シリーズを初めから読み継いでいる方には、外せない1冊となっている。一般的な時代小説としては、各編で、サイコロを作る賽師、追い詰められた人を逃がす遁科屋(たんかや)、離れ瞽女(ごぜ)がそれぞれ登場し、事件に係わっている。珍しいものを並べているが、いきなり本書を手にとって読んでも然程面白さは感じないだろう。読み切り短編中篇集とはいえ、やはり1冊目から順繰りにサイドストーリーを追って読むのが良い。本書の魅力はサイドストーリーが完結する所にあるのだから。
 次は、末吉鯉四郎を主人公に新シリーズを書いても面白いと思うのだが。次回作に期待したい。