笑いたくなるほどの上手さ
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皆さんは、音楽を聴いていて笑いたくなったことはないだろうか。クラシック音楽において私は、コンサートではポリー二の演奏で、そして録音された演奏ではこのハイフェッツのCDで、その経験をした。「そこまでやるか!」と言いたくなるほどのうまさ。しかもハイフェッツは、その技術をあくまで「音楽を美しく響かせるために」使う。本末転倒に陥りそうな気配など微塵も感じさせない。オーケストラも、あるときは切れのよさ、またあるときは美麗な合奏を響かせるなどして、ハイフェッツの超絶技巧を力強く支えている。
帝王ハイフェッツによる名曲のカップリングです
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技術面では、20世紀最高のヴァイオリニストといっても、異を唱える人が少ないであろうハイフェッツによる、ヴァイオリン協奏曲の名曲2曲のカップリングです。技術が最高だからといって、最高のヴァイオリニストとならないのがクラシックの世界でもあり、生前、とかく「冷たい」「機械的」等々、いわれることも多かったようです。
ただ、この両協奏曲の場合、ヴァイオリンとオーケストラが、対等となって渡り合う類のドラマティックな協奏曲であり、ヴァイオリンには、オーケストラにも負けない力強い響きが要求されます。そこへいくと、ハイフェッツの高貴なヴァイオリンは、まさにうってつけといえ、よく鳴るオーケストラと共に、凛とした音を聞かせてくれます。
両協奏曲のファンであれば、一度は、聴きたいアルバムです。
Heifetzの印象が変わりました
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繊細さ。
人間らしさだとか人の暖かみといったものとの対極に位置するもの。
それは決して、金属っぽくて機械的ということではないの。
人の領域ではない、という意味(ちといいすぎか)。
でもこの1枚には朗々と歌う場面があって、あれっと思いました。
あたしの好きな、すっきりしていて勢いのあるところももちろん持ち合わせたままで。
技巧もすばらしく、軽々と一音一音しっかり。
他の人のBrahmsとは違って聴こえるのはたぶんそのせい。