英語の特に内面史に重点を置いていて、しかもページのおよそ半分が統語法についての記述で占められている。それぞれの項目についてOE、ME、ModEでどのように変化したのか、豊富な例文から一目で分かるところがすばらしい。

ただ外面史についてはほとんど言及がないので、英語学（特に英語史）をご存じない方には、本書だけで英語史への入門を果たすのは難しいだろうし、古英語・中英語についての知識が全くない人には、この本を読んでも何が面白いのかさっぱり分からないだろう。それで、それらについてある程度詳しく取り扱った本と併読するのが望ましいと思われる。

因みにこの本を読んでも英語が出来るようになるわけではない。念のため。