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ブラック・ハート〈上〉 (扶桑社ミステリー)

価格: ¥588
カテゴリ: 文庫
ブランド: 扶桑社
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これはこれで面白い ★★★★☆
ボッシュシリーズ第3弾、順番はバラバラに読んでいるので10冊目。
今回はボッシュが容疑者を射殺した事への裁判がほとんどの舞台になっている。
なので、他の作品に比べてボッシュの動きが少なくそういった意味での物足りなさはあるが
これはこれで、十分面白い。
後々の本で詳細に語られることの多くや、後々に関わって来る事が、既にあちらこちらで見つける事が出来る。
この、本にまたがる伏線が凄い、とマイクル・コナリーの本を読む度に思う。
俺だけがカッコイイ ★★★☆☆
 ボッシュ刑事がかつて射殺した犯人は、本当に連続殺人犯のドールメイカーであったのか? 射殺された男の妻が告訴した為に裁判にかけられるボッシュ。そんな折りにドールメイカー事件を思い起こさせるブロンド美女のコンクリート詰め死体が発見された。

 常に過去の事件を引きずっている人物造形の主人公ボッシュ刑事。男には過去があるという典型のかなり渋めのハードボイルド主人公。俺だけが格好良く、周りは同僚の刑事を含めて嫌らしい男たちばかりという様な感じで物語が書かれている。作家のこういう書き方の姿勢がちょっと鼻につく。
 しかし、ミステリーの要素のストーリー性は高い。途中わざとらしい伏線が気になるが、最後まで真相究明の期待感を保ったまま読み進められる。
 
なぜか独特の厳しさと、濃い寂寥感と、深い感動に満たされてしまう ★★★★☆
マイクル・コナリーの<ハリー・ボッシュ・サーガ>シリーズ第3弾。

’95年、「このミステリーがすごい!」海外編第4位にランクインしている。

本書あたりから、このシリーズは“90年代を代表するハードボイルド”といわれるようになってくる。

ストーリーは、1作目2作目でも語られていた、ボッシュがハリウッド署に左遷されるきっかけとなった、4年前のドールメイカー事件の容疑者射殺シーンから始まる。

ボッシュは今、容疑者の未亡人から「夫は無実であった」との訴訟を起こされている。
おりしも、ドールメイカー事件に酷似した殺人事件が発見される。容疑者は無実だったのか・・・。それとも、模倣犯の仕業か・・・。この件も含めて、原告側の辣腕女性弁護士チャンドラーとボッシュの激しい法廷闘争が繰り広げられる。そして法廷場面と併行してボッシュたちの現在の事件の捜査活動が描かれる。

ちょうど文庫上巻のラスト近くで大きな転回が見られ、ボッシュたちが追う現在の事件も二転三転して、衝撃の真犯人・真相へと、一気呵成に物語は進んでゆく。

本書はリーガルサスペンスの要素に加えて、現在進行形の事件を追う、緊迫感にあふれた警察小説でもある。さらに両方に、ボッシュの恋人や、自身の過去のまつわる孤独の影が色濃く関係してくるのだ。

魅力的な謎があり、困難な事件を捜査し、活劇があって、どんでん返しの末、主人公が勝利する、というだけに終わらない感動がこのシリーズにはある。
読者は、孤高の人ハリー・ボッシュの姿を見て、独特の厳しさと、濃い寂寥感と、深い感動に満たされてしまうのである。「あなたはとても大変な戦いを送っているわ、ハリー。つまり、あなたの人生というものは苦闘の連続なのよ。ひとりの警官として。」
リーガルサスペンス哲学ハードボイルド ★★★★☆
例によってどんでん返しはあるものの、
本格推理小説としては今回は四つ星。
犯人が犯したミスに偶然の要素が入ったのが惜しい。
もっとも本格ものとしては満点はつけられなくても、
小説としてはほぼ満点。
今回ベッドシーンが多くて正直辟易したのだが、
それもサスペンス小説として致し方ないことだとは理解出来た。
何といっても、主人公が魅力的なのが、
本シリーズの最高の売りであろう。
被害者に感情移入してしまい、
自分の幸福より、他人の被害者のことに心悩ます主人公は素晴しい。
ハードボイルドとしての白ける銃撃戦がないのも今作の売り。
今回は、リーガルサスペンスである。
殺人者として法廷に立たされるのは主人公。
「幻の女」と同じサスペンス手法だが、
主人公は、自分の無罪の証明より、
進行中の現在の殺人者の捜査に知恵を使うのだ。
力が正義ではない、
正義が力になると信じて、
自分の事よりも、力無き被害者のことを慮る主人公はデラカッチョエエ!
かっこよさ以外に、今作ではニーチェや孫子をネタにした
哲学ギャグも開花してるのが凄い。
作者がかっこつけてペダンチックになっても、
読者は白けるだけである。
文学、哲学、芸術、科学に造詣の深いコナリーだが、
読者が白ける衒学趣味に陥らない書き方がベラボーに巧い。
「わしらはどこさから来たのけ?
 わしらは何者なんだっぺ?
 わしらはどこさ行くのけ?」
という哲学ハードボイルドである。

法廷劇から始まるサスペンス ★★★★★
 11人の連続殺人犯と思われる男を射殺したボッシュは、4年後に犯人の妻から公民権侵害(犯人と誤認して不当に射殺された)として訴えられる。原告側は人権派弁護士として名高い辣腕の女性で、ボッシュを弁護するのは駆け出しの見習い検事だ。裁判が始まるに時を同じくして、警察に手紙が届き、連続殺人犯の手口と同じ手口で殺された女性が発見される。
 裁判は女性弁護士のペースで進められ、理不尽と思われるようなボッシュへの非難が続けられる。ロス警察は事件解決のために懸命の捜査を続けるが、その間にも裁判は容赦なく進行する。
 最初の100ページくらいは、理不尽な裁判の進行を不満に思いながら読み進むことになるが、次第に事件の捜査が進むにつれて面白くなっていき、後半は一気に読めてしまいます。
 結末も満足のいく内容なので、安心して読んでください。