著者の「理性のゆらぎ」やら、「サイババの真実」、「アガスティアの葉」がベストセラーになって、もう１５年が経った。当時は私も、もむさぼるようにそれらの青山さんの本を読んだものだ。とにかくまったく考えてもいなかった”新しい世界”に目を開かれた思いを与えられたことを覚えている。


　彼はその後も南インドを頻繁に訪れ、そしてアガスティアの葉の預言のその後をこの本で紹介している。たしかに彼が言うとおりだとすれば、実に不思議なことだ、としか言うしかない。

　そして、著者はその預言の通り「特別な瞑想」の修行をして、次第に人々にその教えを授ける立場になっていくのだ。


　われわれが無知無明であること、したがって人生の一歩一歩で自然の法則を犯し、それが徐々に蓄積されていくことこそが、戦争の原因である。
　戦争は、一握りの指導者や、血気にはやったマスコミだけで生み出せるものではない。戦争は、すこしづつでも自然を犯す人々の、集合意識が生み出す。したがって、世界平和を願い、祈るならば、それと並行して瞑想することもまたきわめて重要である。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−ヴェダートリ・マハリシ−
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（本書より）

青山さんのインドでの冒険記・・という感覚で読ませていただきました。
おれは、イエス様やマリア様に畏敬の念を抱くひとりのカトリック教徒として
インドのような未知なる世界やサイババやアガスティアのような人物、またその人が
残したものに接しつつ、果敢に真実を解明しようとする青山さんにも、本当に尊敬と
感謝の念を抱いています。おれはイエス様やマリア様にはもちろん、サイババさんにも
夢の中でしか、お会いしたことはないですが、日常生活を生きている上で、この人たちの
吐息というか優しさのようなものに接することはできた・・と感じる瞬間は多々あります。
おれにとっては、それで充分というか、実はそういう感覚を感じ取れることが唯一最上の
神様からの恩寵というものなのではないかと感じます・・。青山さんも、きっとそう感じる
おひとりであるはず・・。しかし、圧倒的な力を持って語りかけてくる神々に臆することなく
今生を賭け果敢に向き合おうとする青山さんに、おれはイエス様の姿を観るような想いがします。