密室殺人の短編集
★★★★☆
4編からなる短編推理小説集。いずれも事件は密室殺人です。私は標題作よりも、3編目の「盤端の迷宮」がおもしろいと思いました。
まあ、将棋を多少知っているからかもしれません。逆に知らない人の評価は低いでしょう。
容疑者の談話からうかがい知ることのできる勝負の世界の厳しさと、
「フィリップ・マーロウを気取って…」
「だから、それは、誰……?」
というかけ合いの和かさが、私には妙にツボでした。推理もわかりやすかったです。
四つ含めて
★★★☆☆
星三つ、
三つ目の話が1番たのしめました。
面白いけど探偵のキャラがまだ弱い
★★★☆☆
探偵にセキュリティ専門家、そして解く謎は密室っていうシチュレーションは実に魅力的。
本格好きにはたまらない。
けど他の作品でもそうであるが、探偵役のキャラがイマイチ。容姿とかしゃべり方とか推理方法とかで何か印象に残らない。あとひとひねりすれば、東野圭吾作品のガリレオの湯川教授みたいな名登場人物になれたのに、ちょっと惜しいです。
あと一部の作品に針と糸の密室のようなものがあり、ちょっと興ざめ。短編なのでいいけどね。
初の短編集。
★★★☆☆
入念な下調べとこだわりのプロットで進む長編に対し、本書は一つのアイディアでさくっと作り上げられた短編集です。
それぞれ、ライトな読み応えで、前3つの話はなかなか面白かったです。
が、最後「Dog Knows」は・・・・。
これはいいんですか?
みなさんはどう思ったでしょう。
容疑者である、劇団員達の考え方や行動が気持ち悪い。
貴志さんの大ファンなので、こんな雑な作品はいれないで欲しかったなぁと思いました。
黒い家を超えるのは至難か?
★★★☆☆
貴志祐介と言えば「黒い家」の作者だ。
その貴志祐介の本だからこっちも相当怖いのだろうと思ったら拍子抜けというか、4編の短編集で、すべて「密室殺人事件」を美人弁護士と元プロの泥棒で今はセキュリティの仕事をしている男が解決するというストーリー。
4編ともそれなりにしっかりとした推理小説になっていて、まあ読む分には退屈しないが、あの「黒い家」の作者なわけだから、もう少し何とかならんものか…と期待してしまう。それくらい「黒い家」はインパクトがあった。
→皆さん、黒い家を読んだ事がない人は絶対に読んだ方が良いです。多分あれが日本で一番怖い本だと思います。逆にあの本を読んだ上でもっと怖い小説があるというなら教えて欲しい。
何かテレビの2時間ドラマとかにぴったりの設定になっている。作者もそれを狙ったのだろうか?
読み終わって作者の紹介を読んでいたら、この作者は「ISOLA」も書いていることがわかった。あれも怖かった気がするがどんな内容か忘れてしまった(笑)。