ありきたりな続編にがっかり…
★☆☆☆☆
ルコちゃんの続編ということで、かなり期待して読んだのですが、正直後悔しています。
作品自体のできは決して悪くなく、さすがの力量を感じますが、第一作目の「きみがいなけりゃ息もできない」に感動した方には注意を促したいです。
自分の存在が東海林をダメにすると感じたルコちゃんは、東海林と離れるにあたって再会した高校時代の先輩を頼ります。彼を選び、寝たことを理由に東海林に別れを切り出すのですが、恋人と別れるために第三者と寝るという発想自体ルコちゃんらしくないというか、まあこの世界の続編にはありがちな展開となっています。
前作で東海林が離れていってしまった時のルコちゃんと同一人物とは思えない、BLの続編らしい行動には不愉快さしか感じられません。不器用で純真なルコちゃんはどこにいってしまったのでしょうか。たとえ東海林との別れを決意したからと言ってルコちゃんならもっと違った行動をとってくれるはずだと感じました。
「きみがいなけりゃ息もできない」はお気に入りの一冊でしたが、今回の続編が頭にチラついて、以前のように読めない気がします。愛読書を一冊失ってしまいました。前作をことのほかお気に入りの方にはお勧めできない続編です。
星一つの辛口評価は、前作ほどの作品が書ける方なだけに大きかった期待感の分も含めてにさせていただきました。普通だったら三つ位つけてもよかったのですが、ルコちゃんが好きだっただけに途中で放棄したくなってしまったので。
二木のあの無意識の健気さに200%応援、そして榎田さんの表現に脱帽
★★★★★
きみがいなけりゃ息もできないの後続本。
前作「君がいなけりゃ息もできない」よりもこの本の方がおススメです。
相変わらず何も自分ではできない二木ですが、今回はみんなにも言われて、自分もそう思って東海林に迷惑をかけないように頑張ろうとする、でも頑張っても全てが裏目に出てしまう。その二木の空回りぐあいとだからこそ二木が感じる悲しいもどかしい気持ちが切ない!!!!
わたしは圧倒的にあのぼーっと何もできない二木が好きですので、よけいにこの本は切なかったですね。本来はこういう二木のようなタイプ大嫌いなのですが、この榎田さんの描かれる二木だけは特別。
庇護欲をかきたてられる東海林の気持ちがよくわかります。
前作「君がいなけりゃ・・・」を読んだときも思ったのですが、この二木を二木たらしめるているのは榎田さんの表現の仕方にもあると思っています。
榎田さんの表現の仕方は独特ですよね。
難しい単語(たまにあるじゃないですか、二字で難しいの。読んでて意味わかんなくて思わず調べちゃうことありませんか・・・?)がない。簡単なたとえ表現で説明してくれるので、余計にキャラも身近に感じるし良くわかります。
二木のしょうもない生活態度も、こういうたとえ表現があるのでどの程度ひどいのかとかわかるので、そこがこの本の面白さ。
この表現面白さのために、わたしは3回も連続して読んでしまいました。珍しいです、わたしにとってそんな本は。
何度読んでも同じところで胸がキュンとして、同じ場面で笑えるってのがこの本の凄さ。
面白かった
★★★★☆
自立しようと二木が頑張る度に災難が降り掛かりボロボロになっていく東海林がおかしかったです。
二木に捨てられてからの東海林のダメっぷりも面白かった。
東海林も二木がいないとダメ人間になっちゃうんだなぁ
佐伯さんは相変わらず優しいし、茜さんはかっこいい
甘利はちょっと可愛そうでしたね
円陣さんの描く東海林が好きです。
楽しく読めました。★4.5かな。
じわじわキました
★★★★★
『きみがいなけりゃ息もできない』の続編です。
バカップルなルコちゃん&東海林に別離の危機、昔の世話焼き男・甘利の出現。
1作目ドラマCDなどと連動で、ルコちゃん全サドラマCD応募券,台紙が付属。
(1作目ドラマCDにも台紙が入ってます)
気になるキーワードばかりです(笑)
ルコちゃんは榎田作品の中でも大好きな作品の一つなので、
続きももちろん購入。
この本を初めて読んだ時、確かに面白いんだけど…
正直、1作目ほどの興奮は感じませんでした。
でも、何度か読んでいるとじわじわと胸にクるものが。
なんていうか、ものすごく二人の愛を感じました。
いい男な甘利さん、たいへん気の毒ですけどね(苦笑)
完璧な東海林の意外なもろさ、だめ人間なルコちゃんの予想外な強さ。
1作目とはまた違った一面を見せてくれました。
脇キャラは、特に茜さんが冴え渡ってます。
本当に素敵な女性です。
ただ、バツ1というだけでは過去の出来事があまり想像できないので
もう少し彼女の体験談についてヒントが欲しかったですね。
私的には買って損なしでした。
うーん
★★★☆☆
泉と二木の、同じ漫画家ではあっても表現する動機の違い、性質、みたいなことが書かれていた部分に、前作のようなコミカルさを軸に書いてるわけじゃないんだな・・・とか思った。
良い作品だったと思う。ただ要素が少しばらばらで、ひとつひとつがうすらぼんやり。各要素、どれを主題(例えば東海林の心理描写や、仕事と二木についてとか。あとは二木にとっての漫画についてもっと深く、とか。)に書ききっても絶対面白くなったと思うんだけど、詰め込みすぎたのかなぁ。そのせいで全体の印象が薄い作品になったと思う。ぐっとくるとこはあった気がするけど、思い返せないあたり、きっとそういうことなんだろうな。
榎田さん自身にも何か変化があったのでしょうか。何はともあれ好きな作家さんに変わりはなし!表現する側の心理描写や佐伯さんが漫画家ルコちゃんを語る部分を読んで、やっぱこの人好きだなと思った。交渉人に期待!