祝・復刊
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修業系の覚者さんの本です
アジズの教えでは、自己の3つの側面が語られます。
<気づき>と<存在(being)>、そして<ハート>です。
<気づき>は全ての自己の悟りの基盤となります。
これへの修行法について、詳しく語った入門本が「アジズとの対話」です
そして<気づき>を含んだ自己のすべての側面について
包括的に語っている本がこの「ヒューマン・ブッダ」です
『我々の肉体には「2つの門」があり、我々はそこを通って至高と出会うことができる。
ひとつはハラだ。あなたが「何もしない」でいると、エネルギーは「絶対」に向かって重力に引かれていく。
そしてあなたは反対側(彼岸)へと移動する。突然、あなたは彼方にいるのだ。
その瞬間、あなたは動きを超え、相対的なエネルギーを超える。そこには何の動きもない。それは絶対的な休息だ』
『もうひとつの門はハートの中心で、そこを通って我々は「神性」という神のハートを認識することができる。
ハートは胸の真ん中に位置しているエネルギーの中心だ。
ハートは魂の座であり、神性への門だ。ハートの深みは魂と「最愛なるもの」をつなぐ鎖なのだ。
「最愛なるもの」の愛はハートの状態であり、それは主体と対象のどんな関係をも超えている・・・』
また、アジズの教えでは<魂>の概念が重要になります。<魂>とはハートの中にある私たちの本質的な個別性のようなものです。
『魂は別の次元にある。彼女は永遠に、最愛なるもの(Beloved)と一緒だ。
あなたが精神や肉体として体験しているものは、魂によって投影されたホログラムだ。
魂は、自分自身からの相対的な分離を体験するために、この次元に自分を投影する。
魂はけっして転生しない。精神が転生するのだ。
人間の意識といった形の中で進化するとき、あなたはじつは帰り道を探しているのだ。
道を源へ向かってたどっていくと、あなたはまったく転生していなかったという驚くべき事実を知るだろう!』
同業者であるフーマンも指摘しているとおり、アジズの道はちょっと独自的なところもあり
私のような修業者とも言えないような者にはついて行き辛い面もあるのですが、
しかし、特にこうした<魂>の次元についての話が大変に魅力的なので、何度もページをめくってしまうのです。
しかし、この本は内容はディープですが用語が独特で、
かつ最初の著作である「伝統を超えて」が未訳なためか、一部に見知らぬ単語が唐突に出てくる箇所もあり
誰にでもお勧めしづらい所はあります。用語の解説が付いてるのはかなり有難かったです
「アジズとの対話」の方は相当に読みやすい本なので、まずはあちらから読まれるのがお勧めです。
今はアジズではなくてアナディだって。
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インドで教えを再開したらしいですよ。
ちなみにリーラスペースでは招聘予定はないらしいです。
僕にとっての教科書としかいいようがない
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アジズ・クリストフが瞑想指導者としてすぐれていると思うのは次のような点だ。
*悟りへのガイダンスだけでなく、人格を悟りの状態に整合性のあるものにしていく、明確な指針がある。
*修行法が実践的/具体的で、恒久的な変容が期待できる。
*彼が謙遜・寡黙で、生徒をコントロールしようとせず、むしろ生徒の自発的な努力に成長の成否がかかっている。
逆に難点をひとつだけ挙げれば、彼が隠遁してしまったため、今、指導を受けるわけにいかず、自分の成長の度合を見きわめるのが大変だという点。まあ、でも、それは、僕しだい。そして、あなたしだいですよね?
内面を探求するヒントがある
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内面を探求する人にはヒントになることが書かれている本です。
単なる理論的な教えだけでは概念化の罠に陥りやすいと思いますが、
この本の主張ではしっかり覚醒した注意をもってみずから、
探求することを薦めています。
主体性を持った内面の探求とワーク、観察、観照が精神的なものごとを
扱うのに必要であると思います。
必要な指針を明快に与えていて参考になります。